2024.04.15

国内ECサイトの表示速度ランキング1位は?エンタメ系が上位にランクイン

海外SaaS商社のギャプライズはこのほど、2024年4月版の国内ネット通販事業者の「ECサイトの表示速度ランキング」を発表した。1位は大網の「あみあみ」だった。ECサイト運営者にとって、自社サイトのパフォーマンスを業界内で比較する指標を提供する。

デジタルビジネス支援を行うギャプライズはこのほど、各サイトがどれだけ迅速に重要なコンテンツをユーザーに提供できているかを示す、国内ネット通販事業者の「ECサイトの表示速度ランキング」を発表した。

本ランキングは、ECサイト運営者にとって、自社サイトのパフォーマンスを業界内で比較し、改善目標を設定するための指標となる。一方、消費者にとっては、快適なショッピング体験を提供するサイトを見極める参考になる。

日本ネット経済新聞社が発表した通販売上高ランキングTOP530社の内、上位100社を対象に2024年2月のデータを調査して作成したもので、調査にはGoogle社の「Chrome ユーザー エクスペリエンス レポート」の公式データセットを使用。各サイトのドメインレベルで4G回線、かつモバイルデバイスのLCP(最大コンテンツの描画)を比較した。複数のECサイトを運営している場合は、いずれか1つのみを対象としている。

LCPとは、Largest Contentful Paint(最大視覚コンテンツの表示時間)の略で、Googleが定めたCore Web Vitals(ウェブの重要指標)の1つ。Webページを開いてから、画面の主要な部分(通常は1番大きな画像や見出しのテキスト)が表示されるまでの時間を測定する。



ランキング1位は、「あみあみ」(大網)、2位は「夢グループ」(夢グループ)、3位は 「メルシー オンラインショップ」(ジェイオーディ)、4位は「タマゴ基地」(ファーマフーズ)、5位は「駿河屋」(エーツー)だった。

6位~10位には、「くらしと生協」(日本生活協同組合連合会)、「サンドハウス」(サンドハウス)、「AXELショップ」(アズワン)、「ニトリネット」(ニトリ)、「ヨドバシドットコム」(ヨドバシカメラ)がランクインした。

今回のランキングでは、特定の商品ジャンルに特化したECサイトが上位に目立ち、総合ECサイトは2秒前後のLCPスコアが多く見られた。業態別では家電や化粧品、健康食品などを扱うECサイトのLCPスコアが良好な一方、アパレルや総合ECサイトはばらつきが見れたとし、この結果を受けギャプライズは、商品点数やサイト構造の複雑さが表示速度に影響を与えている可能性があるとの見解を示した。

全体として、100サイト中85サイトが、理想的とされているLCPスコア2.5秒以内を達成しており、さらなる高速化を目指すことでユーザー体験と売上アップが期待できるとしている。

ECサイトの表示速度は、ユーザー体験と売上に直結する重要な指標であり、今後も継続的な最適化への取り組みが求められるとし、サイト構造の見直しやページ内容の最適化など、さまざまな角度からアプローチすることで、LCPスコアの改善と高速表示を実現していくことが期待されるとの考えを示した。

トップ100の全データは、ギャプライズのWebサイトにてダウンロードできる。




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