2024.04.15

パルコ、韓国大手「現代百貨店」と戦略的協業 まずは韓国ブランドのポップアップ展開

Hyundai Department Store Co., ltd. 代表取締役 ジョン・ジヨン氏(左)、パルコ 代表取締役兼社長執行役員 川瀬賢二氏(右)

パルコは4月12日、韓国の大手百貨店「現代(ヒュンダイ)百貨店」」と戦略的協業に関する基本合意の締結を発表した。これに伴い、5月10日~7月28日の期間、「渋谷PARCO」において、韓国ファッションブランドのPOPUPイベントを開催する。Kコンテンツの日本展開に留まらず、アジアのトレンド発信地・ソウルを通じた日本ファッションやカルチャーのアジア・世界への発信を狙う。

パルコはこのほど、韓国の大手百貨店「現代百貨店」」と戦略的協業に関する基本合意を締結した。



パルコは、東京カルチャーを発信する「渋谷PARCO」を起点に、国内外においてパルコのブランド価値の向上を目指している。K-POPアーティストや韓国ドラマが世界中で評価を受けているように、海外へ発信する力の強いソウルは、アジア諸国の中で情報発信都市として戦略的に重要な都市であるとし、世界の観光客を魅了する情報発信都市・渋谷とソウルに位置する「渋谷PARCO」と「現代百貨店」が協業することで、世界への情報発信力をのさらなる向上を図る。

「渋谷PARCO」のメイン客層は、デジタルネイティブ世代のミレニアル世代とZ世代(=MZ世代)で、彼らは生まれながらにしてインターネットに触れ、国境を越えた価値を共有できる世代だ。


▲「THE HYUNDAI SEOUL」の外観

「現代百貨店」は、韓国においてこのMZ世代へのアプローチに注力する百貨店であり、特に2021年2月にオープンし、ソウルの新たな観光スポットとなった百貨店「THE HYUNDAI SEOUL」(ザ・ヒュンダイ ソウル)は、「渋谷PARCO」と同様にラグジュアリーブランドと次世代の若きトレンドブランドが共存、カフェやエンタメなどが融合していることから、一部では“韓国の渋谷PARCO”と呼ばれるなど共鳴する部分がある。


▲「THE HYUNDAI SEOUL」の内観

今回の基本合意締結により、韓国ファッションブランドやエンタテインメンなどト日本への韓国コンテンツやカルチャー展開だけでなく、将来的には「渋谷PARCO」およびパルコのエンタテインメント事業を軸に、韓国マーケットに向け、渋谷PARCOを基点に開発するトーキョーカルチャーや日本発のコンテンツの韓国展開も検討段階として取り組んでいきたいとし、日本のファッションやカルチャーが、ソウルを通じてアジア、さらに世界へ発信されることを狙う考えを示した。

今回の基本合意締結を受け5月より、「渋谷PARCO」をはじめ、全国の主要都市の「PARCO」各店にて、「現代百貨店」が発掘し、Kファッションアイコンに成長したKブランドが日本に上陸するPOPUP企画を開催する。

その中心となる「渋谷PARCO」では、5月に11のブランドが単独POPUPを開催。パク・ソジュン氏がアンバサダーを務めたことで話題沸騰中の韓国ブランド「NOICE」を皮切りに、韓国のトレンドに敏感な若者から支持を集める「EMIS」、昨年10月に「渋谷PARCO」でPOPUPを行い話題となった「Matin Kim」、2人の女性デザイナーが手掛ける韓国発レディストリートブランド「MSCHF」などが出店する。

さらに3Fでは2カ月間にわたる「THE HYUNDAI x PARCO Limited Store with NUGU」がスタート。日本のMZ世代をターゲットにするオンラインプラットフォーム「NUGU(ヌグ)」を運営するMedicarelabsが「現代百貨店」と協業し、運営を担当する本企画には、9つのKファッションブランドが週替わりで登場する。

ファッションだけではなく、Kエンタメコンテンツも同時に披露するとし、「NOICE」では、日本でも人気の高い韓国の国民的俳優パク・ソジュン氏が特別来日するイベントも予定している。




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