2024.03.20

「au PAY マーケット」、グランプリは4年連続で「お酒のビッグボス」 2位も酒店、酒が強い理由は?

写真左からauコマース&ライフの代表取締役社長 尾﨑高士氏、「お酒のビッグボス」の村井祐之代表、通信販売部 部長 大向剣人氏、執行役員 原口紀克氏、担当ECコンサルタント


【総合賞グランプリ「お酒のビッグボス」に聞く】

売上の半分が「au PAY マーケット」、顧客との対話を重視



「BEST SHOP AWARD 2023」において総合賞グランプリを受賞した「お酒のビッグボス」を運営するいずみや(本社千葉県)の執行役員 原口紀克氏に受賞要因や「au PAY マーケット」ならではの戦略などを聞いた。




▲「お酒のビッグボス」を運営するいずみやの執行役員 原口紀克氏(右)が受賞後に取材対応


――受賞の要因は?

お客さまとの対話を重視し、お客さまが何を求めているのか、何を言いたいのかを非常に重視してきた。「au PAY マーケット」ではそういったことにお客さまからお褒めの言葉をいただいている。そうした取り組みの結果だと思う。この賞におけるお客さまからの投票数もダントツで多かったと聞いている。

――「au PAY マーケット」の店舗は売り上げが伸びているのか?

これまで大きく伸ばしてきたこともあり、最近の売り上げの伸長率は苦戦はしている。ただ、前年比では微増という感じで伸びてはいる。

――EC事業全体の売上高や「auPAY マーケット」の売上比率は?

2024年3月期の売上高は50億~60億円くらいの見込みだ。その中でも「au PAY マーケット」の比率が最も高く、4~5割を占めている。

――モールごとの優先順位は?

「au PAY マーケット」の優先順位は一番上だ。一番、お客さまと対話ができるモールだと思う。「楽天市場」などレッドオーシャン(競争が激しい市場)に突っ込むのは費用対効果を考えると難しい面もある。出店して6年になるが、当初から戦略的に「au PAY マーケット」に注力している。

――顧客との対話というのはどういうことをしているのか?

ただメールでやり取りするだけではなく、お客さまがどう思っているのか、文章から「この方はご主人とお酒を飲む人なんだな」ということをイメージできると、家族で楽しめるお酒を提案したりしている。

トップの村井からも、「面倒くさいことをあえてやれ」と言われている。スタッフが手間がかかってもお客さまの要望を読み解く対話に力を入れた。

――お酒のEC市場は伸びているのか?

お酒も含めたドリンク市場は良い方だと思う。2位に入った「リカーBOSS」さんは、「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー(SOY)2023」で総合6位に入っている。酒屋が総合賞に入るなんて5年前は夢のような話だった。お酒の業界がやっと日の目を浴びてきた。

ただ、業界全体は若者のお酒離れなどもあり、少しずつ下がっている。ECは伸びているが、危機感はある。

――2023年に注力した点は?

ビールや酎ハイを中心に取り扱ってきたが、日本酒やワインなどの取り扱いもチャレンジしている。そうしたことにより、「日本酒好きな方が多いんだな」「このお客さまは大吟醸が好きなんだな」ということが分かり、それを踏まえて商品を探してきて、販売したりしている。

施策としては、毎年、このアワード受賞後に「受賞大感謝セール」を4月に実施しており、その反響はすごく大きい。一緒に喜んでいただけるお客さまも多く、お祝いの言葉をいただくこともあり、ショップ冥利に尽きる。

――配送面で力を入れていることは?

取引先と年に何回かは問題が生じたりはするので、そこは相手とのコミュニケーションを深くして対応している。

早く届けることがレビューやリピートにもつながると思っているので、できるだけそこに対応できる取引先を選んでいる。

――KDDIは三菱商事とともにローソンと資本業務提携を結び、ローソンの経営に参加していく方針だ。この動きに期待することは?

「au PAY マーケット」の新規顧客獲得につながるのではと、大いに期待している。ポイント施策も強化していくということだが、例えば缶ビール買うとしたら、「au PAY マーケット」が一番お得に買えると思うが、それが浸透していないところもあるので、その認識が広がればさらに強くなると思う。

当社としてもauが発行するクーポンが回数も金額も大きいので、お客さまにしっかりとお伝えすることに力を入れている。それが新規顧客にも伝われば、大きいと思う。

――他のモールだと配送に関して基準を設ける制度などもあるが、そうした制度のない「au PAY マーケット」は運営面でどうか?

店舗からするとやりやすいと思う。(売るための)ロジックはシンプルだと思う。ビッグワードで検索に上位表示されればブーストがかかる。他のモールは複雑で、成果が読めない面がある。

――2024年、さらに強化したい点は?

安心してお買い物できること、楽しんでお買い物していただけることを一番に考えている。楽しんでいただけるように、オリジナルキャンペーンをもっともっと拡大していきたい。

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