2024.03.18

【創業60周年インタビュー <中編>】タンスのゲン 橋爪社長・工藤副社長「売り上げゼロからの復活劇」

工藤直也取締役副社長(左)、橋爪裕和代表取締役社長(右)


カテゴリーの拡大で高成長


――2013年以降の売り上げの成長曲線について。

工藤:2014年度は、寝具カテゴリーが急伸したことで、前期比2倍以上の売り上げを記録した。その後、2015年にベビー用品、2016年にアウトドアと新しいカテゴリーへ進出して着実に成長していった。

橋爪:2017年には中国でネット通販を始めた。進出した当時の月の売り上げは2万円前後だったことを覚えている。同時に、この年に中国オフィス設立のため、工藤と私と現会長の3人で海外を往復する日々を送っていた。工藤が1週間出張して戻ってくれば、私が1週間現地へ向かう。そんな具合だった。

今は中国の売り上げが2億円強に成長した。これからも成長させていくつもりだ。


▲創業から現在までの売上高推移

工藤:2018~19年のころは、カテゴリー進出を出し尽くした年でもあった。同時にネット通販の競争が激化した。特に、当社のようなビジネスモデルを標榜する企業が増えた。中華圏の企業も日本のECにどんどん進出し、工場直販という形態の販売が増えたことも競争激化の要因となった。


▲環境の変化への対応を語る橋爪裕和社長(右)

橋爪:2019年はグーグルのアップデートによって、これまでのノウハウが通用しなくなった年だった。しかし、これまでの知見とノウハウを集約して乗り切ってきた。

2020年の業績はよかった。新型コロナウイルスの感染拡大の影響による特需もあっただろう。この時、決算期を4月から7月に変えた。2020年冬頃から一気にネット通販を利用するユーザーが増えた印象で、この時から在庫をきちんと確保して販売していくようにした。


<後編につづく>



【<前編>「シフトチェンジと震災が契機」】
https://netkeizai.com/articles/detail/10998

【<後編>「3本柱で売上高1000億円へ」】
https://netkeizai.com/articles/detail/11114





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