2024.01.22

【有識者に聞く!2024年のEC市場展望】Shopify Japan 太原真氏「2024年もAIによる事業貢献を学ぶ年に」

テーマ:「AI」


コマースプラットフォーム「Shopify(ショッピファイ)」を日本で展開するShopify Japan(ショッピファイジャパン)は2023年7月、最新製品やイノベーション、機能アップデートを紹介するグローバルイベントにおいて、AI機能の大幅なアップデートを発表した。AIによってEC事業者の業務効率をどう上げることができるのか、太原真カントリー・マネージャーに聞いた。



AIの力を借りて業務効率を上げるということは、どこの会社も考えていることだと思う。ECの担当者の業務はマニュアルワークが多い。そういったマニュアルワークは人間よりもAIの方が正確に実行できる。EC担当者が一番怖いのは、値段の付け間違いだと思うが、AIはそういうミスはしない。

EC事業者がどうやってAIから恩恵を得られるのか、その答えを探している段階だ。

Shopifyとしては、プラットフォームの中にAIを入れて、利用者の業務効率を上げたり、ストアの運営を楽にしたりするという方針を明らかにしている。

2023年1月に発表した「Shopify Magic(ショッピファイ マジック)」では、商品のタイトルや説明を入れれば、AIが商品の説明文を作成してくれる。2023年夏には、日本でも提供を開始した。

米国では「オーディエンス」というAIサービスを提供している。「Shopify」のストアで購入した人たちをセグメント化して、近い人たちをAIによってリスト化できる。

例えば、そのストアをよく利用する顧客が、30代~40代の女性でインテリアと旅行に興味があると分かったら、そういった顧客層にリーチする施策を打つことが可能になる。そうすると飛躍的にマーケティング効率を高めることができる。

2023年はAIの注目度が一気に高まったが、その機運を作った「ChatGPT」が登場したのは、ほんの1年ちょっと前だ。皆、まだAIの勝ちパターンは出せていない。夢と希望は膨らんだが、まだそれを継続可能なビジネスモデルにしている例はたぶんないと思う。

それを引き続き試してみるというのが、今のAIの状況だと思う。

AIはこれから何回も失敗していって、後々、「変なサービスあったよな」と振り返るようなものもたくさん出てくる。しかし、いつかは「このAIのサービスがないと仕事ができない」というものも登場するだろう。

2024年も前年に引き続き、AIがどのくらいビジネスに貢献できるか学ぶ年になりそうだ。






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