2023.12.14

「サブスク大賞2023」、ネコの見守りトイレ「toletta」が大賞に選ばれた要因は?

一般社団法人日本サブスクリプションビジネス振興会(サブスク振興会)は12月6日、2023年の最も優れたサブスクサービスを選定する「日本サブスクリプションビジネス大賞2023(サブスク大賞2023)」の表彰式を開催した。大賞には、カメラ搭載のネコトイレ「toletta(トレッタ)」を提供するトレッタキャッツが受賞した。
 
「サブスク大賞2023」は、エントリーしたサブスクサービスの中から、「お得」「悩み解決」「便利」「新規性」「成長性」「安全性」の6つの要素で厳正に審査し、表彰企業を選出している。


▲サブスク振興会の美園直人会長(左)と「大賞」に選ばれたトレッタキャッツ マーケティング部 長島大亮氏(右)

大賞に選ばれたネコの見守りトイレ「toletta」の受賞要因について、「6つの要素に加えて、ただ単純にモノを売るだけではない点に注目した。ネコの健康が分かるという社会貢献性を大きく評価した」(美園直人会長)と話す。
 
トレッタキャッツのマーケティング部・長島大亮氏は、「ネコは泌尿器疾患にかかりやすい生き物。当社のサービスでは、カメラを設置しているほか、ネコがトイレに入ると重量センサーが感知し、6つの健康指標を自動で計測する。ネコの寿命が30歳になることを目指し、今後もネコを飼っている人に寄り添うサービスの提供に注力していく」とコメントした。


▲カメラ搭載のネコトイレ「toletta(トレッタ)」 

シルバー賞は日本の菓子を越境ECで販売するICHIGO(イチゴ)、ブロンズ賞は未利用魚を活用したサービス「フィシュル」を提供するベンナーズが受賞した。

ICHIGOの近本あゆみ社長は、「シルバー賞という名誉ある賞をいただき大変光栄。授賞式でも非常に魅力的な日本発のサブスクビジネスをたくさん見せていただき、日本でもサブスク業界が大変盛り上がっていることを実感して嬉しく思っている。これからもお客さま、そして取引先の皆様に価値のあるサービスを提供し続けられるよう精進していく」と話した。


▲シルバー賞を受賞したICHIGOの近本あゆみ社長(右)

ベンナーズで広報を務める江原優希氏は、「当社は未利用魚(本来は食べることができるにも関わらず流通していない魚のこと)を販売しており、20年にサービスを開始してから、3年が過ぎた。受賞できて本当に嬉しく思っている。当社では、引き続きこの未利用魚を通じて、魚を食べる人、魚を獲る人、社会に良い影響を与えられる”三方良し”の環境を作っていくため、まい進していく」とコメントした。


▲ブロンズ賞は未利用魚のサブスク「フィシュル」を運営するベンナーズが受賞

特別賞には、冷凍パンブランド「Pan&(パンド)」を展開するスタイルブレッド、冷凍幼児食「mogumo(モグモ)」を運営するOxxx(オックス)などを選出した。テモナ賞には、「サカナDIY」を運営するふく衛門を選んだ。


▲特別賞には冷凍パンブランド「Pan&」のスタイルブレッドなどが受賞した


今後のサブスクトレンドは? 

新会長に就任したカメラやレンズなどの機材のサブスクサービスを提供するGOOPASS(グーパス)で取締役を務める美園直人氏は、今後のサブスクトレンドについて、「いかに社会に価値があるサービスを提供できるか」が鍵になるとみている。
 
「今回のトレッタキャッツのように、ただ商品を販売するだけではない、その後、どれだけ購入者などに付加価値を提供できるかが重要だ。特定の業界が伸びるというよりは、社会的に意義があるサービスを提供する企業が支持を集めるのではないか。新たなサービスの台頭が楽しみだ」(美園会長)と話す。





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