2023.11.29

【返品率は前年比2.2%増】Recustomerが2023年度「ECサイトの返品・交換データ」を調査

Recustomerはこのほど、購入体験プラットフォーム「Recustomer(リカスタマー)」において、過去1年間の返品・交換処理を対象に調査を行い、「2023年度 ECサイトの返品・交換データ調査レポート」を公開した。 前年と比較し、返品率が2.2%高い結果になったことなどがわかった。返品・交換にまつわるトレンドの理解に貢献する。

Recustomerの運営する「Recustomer」は、購入後の体験向上・顧客接点創造を実現する購入体験プラットフォーム。注文を追跡して配送予定日を通知する「Recustomer 配送追跡」、返品・交換・注文キャンセル業務を自動化する「Recustomer 返品・キャンセル」、お試し購入を可能にする「Recustomer 自宅で試着」の3つサービスを提供しており、特別な購入体験を提供することでユーザーの体験向上を実現し、EC事業者の売り上げ向上を支援する。

このほど、「Recustomer」内のデータにおける自主調査を実施した。調査の対象期間は2022年11月1日~2023年10月31日、「Recustomer」導入企業のアパレル、靴・スニーカー、家具家電・生活雑貨・インテリア、スポーツウェア・アウトドア用品ブランドなどを対象に調査を行い、返品・交換にまつわるトレンドをまとめた。

業界別の「返品率」の調査では、各業界の出荷数に対する返品リクエスト件数の割合を調査。返品リクエストのうち、交換対応を行った割合・返金対応を行った割合を算出することで、各業界の返品の傾向を分析した。

その結果、アンダーウェア・下着の返品率は15.1%で、もっとも返品率の高い業界であることわかった。特に女性用ブラジャーは、サイズ感が重要視されるため、ECサイトでの購入において不安が大きい傾向にある。こうした購入時の不安を払拭するため、サイズ交換無料や返品無料などの施策を実施している事業者が多いが、返品率が高い理由として考えられると推察した。



返品リクエスト受け付け後、交換対応を行った割合は41.1%、返金対応を行った割合は58.9%だった。このことより、返品を行っている買い物客の多くは、最終的に購入へと繋がっていることがうかがえるとした。

2023年度の調査では、新項目として「返品リクエスト件数の多い月」を追加し、アパレル業界でもっとも返品リクエスト件数が多い月は10月、次に多い月は3月、もっとも少ない月は1月ということがわかった。

業界別に全返品リクエストに対して顧客都合の返品の割合、および自社都合の返品の割合を算出した結果、88.4%がイメージ違いやサイズ違いなどの顧客都合の返品であることがわかった。



2022年度の同調査との比較では、全体の返品率は2022年度の4.41%に対し、2023年度は6.61%と2.2%増加した。業界別に見ると、靴・スニーカー業界の返品率は11.1%と、前年の調査から1.97%上昇した。



返品ポリシーにて、顧客都合による返品リクエストを受け付けている事業者の割合を調査したところ、全体では68.3%で前年の調査から12.1%増加した。アパレル業界では63.5%で、前年の調査から4.2%の増加だった。顧客都合の返品を受ける事業者の割合の上昇と比例して、返品率が上昇していることが推察されるとしている。



これらの結果を受けRecustomerは、返品率が上昇する中で、正しく返品・交換データを収集・分析し、根本的な返品率の改善を行うことが重要となってくるだろうとの見解を示した。返品作業をすべて手動で対応している場合、返品・交換手続きが複雑になることが多いとし、顧客の負担軽減やCS工数削減のために、オペレーションの最適化が求められるとしている。

返品・交換を「購入ハードルを下げる施策」や「ロイヤル顧客への手厚いサービス」として活用するなど、返品・交換を顧客とのタッチポイントと捉え、売上向上へ繋げていくことが重要となるとの考えを示した。

「ECサイトの返品・交換データ調査レポート」の全データは、RecustomerのWebサイトからダウンロードできる。





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