アイランドはこのほど、お取り寄せの情報サイト「おとりよせネット」において、サイトユーザーを対象にこの1年の食品通販の購買に関するアンケート調査を実施し、その結果を公開した。新型コロナウイルスの5類移行や相次ぐ値上げなど、コロナ禍での食品通販需要の反動の兆しが見られるなかで、購入目的や今後について調査し、約9割が「今後もお取り寄せを活用したい」と考えていることなどがわかった。
アイランドが運営する「おとりよせネット」は、「お取り寄せの美味しい逸品」を紹介する日本最大級のお取り寄せ情報サイト。ユーザーの口コミがジャンル・シチュエーションごとに検索出来るほか、料理研究家やフードライターなど「お取り寄せの達人」の推薦コーナー、季節イベントに連動した特集コーナーなどを展開。2003年11月に開設し、2023年で20周年を迎える。
8月28日～9月4日の期間、「おとりよせネット」のサイトユーザーを対象に、この1年（2022年8月～2023年7月）の食品通販の購買に関するアンケート調査を実施し、194名の有効回答を得た。
この1年と比較して、現在のお取り寄せ頻度に変化があったかをたずねた問いでは、「変わらない」の回答が64％ともっとも多かった。「とても増えた」（9％）と「増えた」（22％）を合わせ、約3割の人が増えていることもわかった。
お取り寄せの頻度が「増えた」人の傾向として、お取り寄せの目的として特に「ギフト」購入の結果が平均値よりも高くなっているとし、コロナ禍を通じて人とのつながりを大事にする意識や、身近な人へのカジュアルなギフトが好調に推移しているのではないかと推察している。
この1年のお取り寄せの目的をたずねた問い（複数回答）では、「少し特別な楽しみ・ご褒美」が71％ともっとも多かった。次いで「普段の食卓用」（57％）、「お中元やお歳暮などのフォーマルギフト・贈り物（グルメ）」（34％）、「お中元やお歳暮などのフォーマルギフト・贈り物（スイーツ）」（30％）、「手mきゃげや単横日などに気軽に贈るカジュアルギフト」（30％）と続いた。
「少し特別な楽しみ・ご褒美」の回答は、前回調査から18ポイント増となっており、巣ごもり需要の反動や物価高による消費意欲の変化の影響で、特別感やご褒美系の商品を求める傾向は今後も続くのではないかとの見解を示した。一方、「フォーマルギフト」や「カジュアルギフト」は前回の調査同様に3割となり、安定的な消費が見受けられた。
取り寄せした商品の傾向をたずねた問い（複数回答）では、「訳あり・お試しができる商品」が44％でもっとも多く、「長期保存ができる商品」（35％）、「電子レンジや湯煎など調理が簡単な商品」（26％）と続いた。引き続き、手軽にお得にお試しができたり、わくわく感やお楽しみ感のある商品が支持されているのではないかと推察している。
お取り寄せをする際に、近年の値上げを感じることがあるかをたずねたところ、「とても感じる」（53％）と「少し感じる」（38％）を合わせ、約9割「値上げるを感じる」と回答した。フリー回答でも「同じ商品をリピートで購入したくて調べたら1000円～2000円値上げしている」「気に入って購入していた商品が相次いで2割くらい値上げされていて、以前は配送もしてくれるし値段も少し得かもと思っていた商品は、実店舗で買うほうが安くなった気がします」「値上げのお知らせを見ることが増えた気がする」などの回答が寄せられた。こうした結果を受け、買い控えや考えて比較しながらの購買傾向がありそうだとの見解を示した。
今後もお取り寄せを継続していきたいかをたずねたところ、89％が「継続したい」と回答した。「増やしたい」（5％）と回答した人も合わせると、9割以上が今後もお取り寄せをしたいと考えていることがわかった。フリー回答では、「野菜などの訳あり品はお得なので続けていきたいです」「今年の夏はとても暑かったので、定期便などで食材が届くのがありがたかったです。家計とのバランスもあるので、むやみやたらに購入できませんが、ネット購入と既存店での購入をバランスよく続けていきたいです」「自分へのご褒美に特別な食事もしたいので続けていきたいです」「普段近くにないお店のスイーツや特産物を食べて贅沢気分を味わいたいから」などの回答が得られた。
これらの結果を受け、この1年で消費者の動きも活動的になり、相次ぐ値上げで消費者マインドが冷え込むなかでも、シーズンギフトや身近な方へのカジュアルギフト、贅沢したいとき、お得に楽しむアイテムとして、お取り寄せの需要は底堅いものと推測されるとしている。
