2023.09.15

自販機ポップアップ「KAKUDAI BASE」明大前駅にオープン 認知拡大、テストマーケに使える新店舗モデルの魅力とは?

ダイレクト・ホールディングス イノベーション事業部 續大輔氏

ダイレクト・ホールディングスは9月16日、餃子図書館と共同で、自動販売機(自販機)が集まる刺激マーケット「KAKUDAI BASE」1号店を明大前駅・京王線井の頭線下りホームに開設する。EC企業やメーカーが新規顧客との新たな接点として人手をかけないポップアップストアのように活用することも可能だ。商品の販路だけではなく、デジタルサイネージでの商品認知拡大、入り口商品の販売からの定期顧客への引き上げにも活用できるという。

「KAKUDAI BASE」は魅力的な商品がその場で買える自販機が集まった無人店舗。入口にあるデジタルサイネージで販売商品を紹介し、興味を持った顧客はその場ですぐに購入できる。話題性のある商品やすでに人気がある商品、自販機ではなかなか購入できない商品が集まることで、開設前から注目度が高まっている。



「KAKUDAI BASE」1号店では、人気YouTuberのヒカルと格闘家・YouTuberの朝倉未来が出演する起業家育成リアリティショー「Nontitle」から誕⽣したヘアケア&ボディケア商品『シャントリボディ』を自販機で販売する。全国ですぐに『シャントリボディ』を購入できるのはここだけだという。


▲「Nontitle」から誕⽣したヘアケア&ボディケア商品『シャントリボディ』を自販機で買える

他にも、ミシュラン6年連続掲載の餃子の店『おけ以』、創業70年の行列店『亀戸餃子』、早稲田で25年以上愛された伝説旨辛カリー『メーヤウのカリー』、博多名物の『鶏かわぐるぐる』、プレミアムポップコーン『PALOMITAS』なども自販機で購入できる。


▲有名グルメも自販機で買える


オフラインマーケティングの新手法


「KAKUDAI BASE」は新たなオフラインマーケティングの手段として注目を集めている。ポップアップストアとは違い、人手をかけずに新たな顧客を獲得できる。

「デジタルサイネージでは5分に1回くらいのペースで出品された商品を紹介する。エキナカなので多くの人の目に触れることができる。一般的なデジタルサイネージ広告では、商品の認知は高められても、その場で購入できない。『KAKUDAI BASE』であれば、その場で自販機から購入でき、実際に商品を試してもらうことで新たなファンを作ることができる」(ダイレクト・ホールディングス イノベーション事業部 續大輔氏)と話す。


▲ダイレクト・ホールディングス イノベーション事業部 續大輔氏

「KAKUDAI BASE」では、商品の宣伝をしながら、販売による売り上げ獲得も期待できる。「KAKUDAI BASE」を入口に定期購入やリピート購入の顧客獲得を目指すことも可能だ。

「『シャントリボディ』さんは、インフルエンサーが手掛けるブランドでもあるので、買った人しか閲覧できない動画のリンクを付けていたりする。これにより、商品を買えることに加えて、プロモーションにつながる付加価値を付けている。自販機で購入した後のデジタルでの接点を作ることで、リピート購入を促すことができる。『KAKUDAI BASE』を販促やテストマーケティングに活用していただくことは大歓迎だ」(同)と話す。

「KAKUDAI BASE」は明大前を皮切りに、他のエリアにも順次展開していく予定だ。

「『KAKUDAI BASE』の可能性は今後、どんどん広がると思う。クラウドファンディングで成功したプロジェクトの次の一手としても使えると思う。サービス業の方が何かしらの商品を自販機で販売し、商品と一緒にサービスを割安に利用できるクーポンを入れることで、店舗への来店を促すことができるかもしれない」(同)と話す。


自販機販売を全国展開できる「KAKUDAI」


「KAKUDAI BASE」は、自販機運用支援サービス「KAKUDAI」の一環として開始したプロジェクトだ。「KAKUDAI BASE」は複数の自販機を設置し、話題性のある催事販売のような形式で展開しているが、「KAKUDAI」では全国の自販機運用のインフラを活用して販路を広げることができる。

「コロナ禍になってフローズンステーションが伸びるなど、無人販売の注目度が高まっている。その流れから自販機が新しい販売チャネルになるのではないかと考えた。実際、ラーメンや餃子の自販機で月数百万円販売する事例も出ている。小さいお店のようだけど、24時間販売できて人手はそこまでかからない自販機が、新たな販路としておもしろいと思った」(同)と話す。

しかし、自販機を自前で一つ一つ設置していくと膨大なコストと時間がかかる。ダイレクト・ホールディングスでは、その運用部分を支援できるスキーム作れないかと考えた。

「飲料を中心とした既存の自販機は減少傾向にあり、全国で自販機への商品補給やメンテナンスを行っている業者の仕事が無くなっていた。その労働力やスキルを生かすことができればと考え、全国の業者とのアライアンスを組んだ。当社を通せば自販機の設置場所の開拓から、設置や運用までサポートできるようになった」(同)と話す。

「KAKUDAI BASE」で自販機販売を試し、手応えを感じたら「KAKUDAI」で自販機販売の全国展開を検討するという流れも可能だ。「KAKUDAI BASE」は新感覚の販売手法ということもあり、多くのメディアからの取材も入っている。話題性のある「KAKUDAI BASE」がきっかけとなり、自販機という販売手法がリアル店舗、EC、卸し、ポップアップなどに次ぐ、新たな販路として注目を集める可能性は高いといえるだろう。


■「KAKUDAI」
https://kakudai-series.jp/







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