2023.01.29

タウン誌発行のけやき出版、多摩地域の商品を販売サイトを運営 商品の「物語」で魅力訴求

東京・多摩地域の特徴的な商品を販売

雑誌の出版や自費出版の企画を行う、けやき出版は、東京・多摩地域の特徴的な商品を販売するECサイト「BALL.DEPARTMENT」を運営している。商品の裏側にある「物語」で魅力を訴求し、多摩地域への愛着を持つきっかけにすることが狙いだ。

同社は、多摩地域のタウン情報誌「たまら・び」や「BALL」などを発行し、地域の情報を発信している。出版業だけでなく、地元自治体の助成金を受け、地域振興・雇用創出に関する支援事業も手掛ける。

ECサイトでは、多摩地域に所在する多くの事業者から寄せられた地場商品を掲載している。地域の事業者と密な関係性を持つことで、取扱商品を広げている。


▲多摩地域の特徴的な商品を販売するECサイト「BALL.DEPARTMENT」

その背景には、地域情報誌「たまら・び」を発行してきた歴史と、地元自治体とのつながりがある。「自社媒体で地元の人々から認知されてきたこと、行政と共同で事業を行ってきたことが、地元の事業者にとってビジネスをする安心感につながっている」(BALL.COMPANY事業部 マネージャー 栁澤義隆氏)と話す。

地域支援という側面をもってビジネス展開して、実際に貢献してきたことが、信頼感につながっているようだ。

同社がECサイトで最も重視しているのは、商品の裏側にある「物語」による購買動機の創出だ。「ストーリーで商品の魅力を訴求することで、より愛着を持ってもらいたい」(同)と話す。

例えば、地元のプロバスケットボールチームの選手との交流イベントを開催し、参加券を販売している。選手と一緒に立川市のおすすめスポットを巡る企画で、地域の魅力を発見する体験を提供している。

また、商品を作る職人や事業者のエピソードも詳しく紹介する。「作り手の思いなど、商品の裏側にある背景を知ることで、商品の魅力がより伝わる。モノ単体ではなく、ウラ話を含めトータルな魅力で買ってもらいたい」(同)。掲載する写真にもこだわり、商品が持つ「物語」を表現しているという。

今後は、持続的な地域支援事業として運営する仕組みづくりを進めていく考え。「地域における人のつながりを作るハブとして役割を担っていきたい」(同)としている。





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