2023.01.16

ピアリビング、使用済み防音商品の引取サービスを開始 粗大ごみの廃棄削減を目指す

ピアリビング 室水房子代表

ピアリビングは1月12日、自社で販売した使用済み防音商品の引き取りサービスを開始した。引越しシーズンを前に2023年1月から全国を対象にスタートし、1月12日~2月28日は期間限定で0円でサービスを提供する。さらに年内には、使用済み商品の再利用サービスも開始予定としている。「商品の廃棄方法が分からない」というユーザー声に対応を図るとともに、粗大ごみの廃棄削減を目指す。

ピアリビングは、「音の問題を解決し、人々の幸せに貢献すること」を理念とした防音専門店。家庭で設置ができる防音カーペット、防音カーテンなどの販売も行っており、ECサイトには年間200万人以上が訪れる。

このほど、自社で販売した使用済みの防音商品の引取りサービスを開始した。利用者は、Webサイトの申し込みフォームから連絡をし、使わなくなったピアリビングの商品を梱包して送ることで処分ができる。サービス開始に伴い、1月12日~2月28日は引取り費用0円(送料は利用者負担)の期間限定キャンペーンを開催する。



ピアリビングの防音商品は、効果を重視する一方で「重くて処分が大変」というデメリットがある。例えば防音カーテンは、通常のカーテンと比較すると2~3倍の重量となり、商品を購入したユーザーからは処分に関する問い合わせが数多く寄せられていた。

さらにピアリビングでは、「粗大ゴミの廃棄増加」の社会問題について課題視していた。ユーザーの多くは賃貸物件に住んでおり、引越しの際に商品を廃棄するケースが多く存在し、数にすると年間約4万件の商品が廃棄されている可能性があることがわかった。こうした状況を受け、ユーザーからの声への対応と廃棄削減を目的に、使用済み防音商品の引き取りサービスの提供に至ったとしている。

今後は、年内をめどに使用済み商品の再利用サービスの開始を検討している。実際に某フリマサイトでは、使用済みの防音商品が過去6カ月で127件販売されており、そのほとんどが定価の30%~40%引き程度と高値で取引されている。このことから、「中古品で良いから防音対策したい」というニーズが存在することが予想されるとしている。

引き取りサービスの開始により、まずは年間3万件の廃棄削減を目指すと同時に、再利用サービスにより廃棄によるCO2削減になるとの考えを示した。

ピアリビングの室水房子代表取締役は、今回の取り組みについて、「コロナ禍で騒音トラブルが増え、弊社への問い合わせ件数は最大で 5.6倍にまで増加しました。 あれから3年程経ちましたが、コロナ前と比較してさらに『音』に対して敏感になった方が増えたように思います」と話す。

一方で以前より、防音商品の再利用に取り組み製造や廃棄を減らすことで、よりよい暮らしを提案したいと考えていたとし、品質のよい防音商品はきれいに使用すれば長い年数使用でき、大切な商品を長く使ってほしいとの気持ちでいたという自身の思いを明かした。

「弊社へのお問い合わせで 『期間限定で防⾳対策をしたい』『賃貸物件に住んでいるから今の家に住んでいる間だけ防⾳したい』『中古でもいいから安く買えませんか』というように、商品を長く使わないことを前提に購入されるお客様や、最近ではリユーズなど中古商品も気にならないというニーズが増えていることを実感しており、両者を繋げられるサービスを実現できないかと思いました。今回は商品の引き取りサービスのみの開始となりますが、今後は商品の再利用(リユース)までサービスとして提供できるようにしたいと考えています」とコメントした。




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