2022.12.14

低アルコールD2C「koyoi」、「ほろよい」の次を狙う リール活用やシーン提案で成長加速

低アルコール飲料のD2C事業を手掛けるSEAM(シーム)は、低アルコール飲料業界でも最も多い流通量と高い認知度を誇る「ほろよい」の次のポジション確保に向けて成長を加速している。他社とは異なる商品コンセプトや商品ページ、インスタグラムのリール機能を活用したマーケティング施策を強化している。

低アルコール飲料とは、アルコール成分を1~10%ほど含む飲料だという。同社の低アルコールブランド「koyoi(コヨイ)」では、アルコール成分が3%未満の飲料を、約15種類ほど取りそろえている。

多くのアルコール販売事業者の商品ページは、原材料のみを記載している。同社では原材料の明記だけではなく、”飲むシーン”を提案している。


▲アルコール成分が3%未満の「koyoi」

「『koyoi』では、飲むシーンの提案にこだわっている。カクテル一つ一つに具体的なシーン設定をし、イラストとミニ小説を用意している。『このときにおすすめ』と記載するのではなく、物語として飲むシーンを提案することで、お家飲みで、いつもと違うお酒時間を過ごしてもらえることを目指した」(谷恭兵商品開発部長)と話す。

コロナ禍の在宅時間の増加により、消費者のSNS視聴時間が増えていることを受け、インスタグラムのリール(縦動画)でも、頻繁にシーンの提案を行っている。20~30代の女性で、都内1DKの1人暮らしを仮定。自宅でも楽しんでもらえるようなリールの作成に注力している。

リールは縦動画の制作を得意とするメンバーが制作している。

「おしゃれで共感性を呼ぶような動画を制作している。『こんなシーンで飲んでみたい』『このアレンジしてみたい』などリールを見て感じてもらえることで、ECサイトへの流入にもつながっている」(同)と説明する。

今後はECサイトだけではなく、卸売りも本格始動し販路を増やしていく。顧客との接点強化を図っていく計画だ。





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