2022.12.13

バルミューダ、顧客と接点持ち「体験」提供 ECからの購入機会には付加価値を

人気商品「The Toaster」

生活家電の製造販売を行うバルミューダは、オンラインショップにも力を入れている。顧客との密な接点を持つことでブランドメッセージを発信し、ファンを着実に増やしている。

バルミューダは、製品を通じた顧客体験を重視しながらブランドの価値観を発信してきた。顧客のコアバリューを見極めて製品を設計し、プロダクトの価値を再定義することを意識している。

効果的なブランドメッセージの発信にもこだわる。顧客と接点を持ち、コミュニケーションをとりながらブランドの価値を伝える仕組みを作っている。

特にインスタグラムなどSNS活用に積極的だ。「写真を効果的に用いて、製品のある生活シーンを提供している」(マーケティング本部ブランドコミュニケーション部・秦泉寺里美部長)と話す。投稿へのメンション機能を生かした運用で、PRの面でファンが自走するような仕組みになっているという。

ECサイトは、実店舗販売にはないサービスを提供している。「EC限定カラーやお得なギフトラッピング、保証期間の延長など、ECで購入する理由を作っている」(同)。単に商品を売るだけでなく、付加価値でECからの購入機会を作っている。

中でもギフト需要が堅調だという。「結婚祝いで購入する人が多い。ギフト購入分だけでEC売り上げの4割ほどになっている」(同)と言う。1人で複数台購入するケースもあり、ギフトをきっかけにリピーターを獲得している。

メール会員への情報発信を大切にしているのも特徴だ。「製品を買って満足度が高かった人や新製品への期待度が高い人が登録している。むやみに情報発信せず、価値のある情報を発信しており、開封率も非常に高い」(同)と言い、効果的な販促となっている。

オンラインサイトのデザインでも、顧客とのコミュニケーションを意識した。「EC構築のツールを用いず、すべてインハウスのデザイナーで作成した。ユーザーとのコミュニケーションの場を作り、顧客体験を訴求するために、細部までこだわってデザインしている」(同)と話す。

今後も一貫して顧客体験へのこだわりを追求する。新製品発表とともに、今後もECでブランド価値の訴求を強めていく。





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