2022.12.13

サザコーヒー、「徹底的な酸素の排除」で賞味期限を延長 「コーヒーの香りに永遠の命を」

鈴木太郎社長

ECや実店舗で高品質なコーヒーを販売するサザコーヒーでは、コーヒーの賞味期限の延長に取り組んでいる。これまで1年2ヵ月に設定していた賞味期限を、2022年1月から3年に変更した。6月にはほとんどの商品の賞味期限が3年になったという。同社では、食品保存の研究を日々進めている。鈴木太郎社長は、「コーヒーの香りに永遠の命を与えるのが夢」と話す。

保存方法の工夫は、「徹底的な酸素の排除」にあるという。封入時に窒素を入れることにより、酸素を減らす。その結果、賞味期限の延長につながったとしている。

現在は封入方法をさらに工夫し、酸素の量を10分の1まで減らす取り組みを進めているという。「今は3年だが、まずはこれを5年にしたい」(同)と抱負を語る。

鈴木社長は東京農業大学で果樹を専攻していた。現在は筑波大学の農産食品加工研究室に在籍している。「大学では主に、食品保存について研究している。農大での経験も、コーヒーの知見につながっていると思う」(同)と言う。

「会社という環境だけでなく、大学という環境にも身を置いているため、思いもよらないアイデアが生まれることもある。コーヒーの保存について研究できるのも、今の環境だからこそだと思う」(同)と話す。

同社の主力商品でも「ゲイシャコーヒー」は、その香りも大きな特徴だ。「香りが強いコーヒーは、香りがなくなるのも早い。なくなってしまえば価値がなくなる。高品質なコーヒーを、最高の状態で顧客に届けることこそが、当社の使命だと思っている」(同)とも話す。

「現在のコーヒーは、そのときだけのものだ。今後もより良い保存技術を研究し、コーヒーの価値を高め、いつまでも楽しめるものにしていきたい」(同)と話している。





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