――どうして無料で提供できるのか?最初だけ無料で後からお金がかかるのではないかと不安に思う方がいるかもしれないが、そういうことはない。収益の基盤は、物流や決済など連携しているパートナーとのプロフィットシェアだ。導入企業が成長することで初めて、当社やパートナーの収益も増える仕組みになっている。有料のオプションサービスもあるが、基本は無料で利用できる。
――越境EC支援の強みは?私は前職の佐川急便グループにいたときに、システムから国内物流、国際物流、フィナンシャルを一通り経験してきた。その経験から、越境ECは国内ECよりも大きなポテンシャルがあるにもかかわらず、躊躇している事業者が多いと感じた。
越境ECの場合、課題は物流にあることが多かった。私の経験も生かし、「Cafe24」でECサイト構築のためのプラットフォームを提供するだけでなく、外部パートナーとも連携し、マーケティングや物流までシームレスに支援できる体制を作りたい。
サイトでの情報提供や問い合わせ対応を強化し、越境ECを始めたい事業者の負荷をなくしたいと考えている。
――ショップのサポートにも注力しているのか?他社のカートでは顧客からの問い合わせにメールかチャットで対応したり、Q&Aを用意して確認してもらったりするぐらいのサポートをしているところが多い。私たちはできる限り、電話で対応できるようにしている。お客さまの不明点や課題に迅速に対応することで、特に越境ECを始めるのに躊躇している事業者を後押ししたい。昨年12月には福岡にビジネスサポートセンターを開設し、サポート体制を強化している。
▲福岡にビジネスサポートセンターを開設――今後の方針は?国内向けECを展開する事業者も支援していきたいが、特に越境EC事業者の支援をさらに強化していきたい。当社の強みをさらに磨いていきたい。
コロナ禍でインバウンドが激減している今こそ、越境ECを展開することで、海外の方に店舗やブランドを知ってもらうことができる。越境ECで海外顧客にリーチすることで、コロナ収束後に日本の店舗に訪れてもらうことができる可能性は高まる。
さらにそこで接点を深めることができれば、帰国後も越境ECで購入してもらうことができる。日本に来られない今だからこそ、オンラインでつながりやすくなっている。長い目で見ても越境ECを始める価値があると伝えたい。
「Cafe24」https://www.cafe24.co.jp/