2020.03.27

【押さえておきたい!ECトレンドワード】「クラウドネイティブ」

拡張性を発揮するためのアーキテクチャ

変化の早いEC業界においてビジネスを成長させていくためには、トレンドやマーケットニーズに迅速に対応できるシステムが求められます。その中でスピードや柔軟性をかなえるトレンドとして「クラウドネイティブ」が注目されています。「クラウドネイティブ」とは多くのパブリッククラウドで用意されているスケーラビリティを存分に発揮するためのアーキテクチャで、マイクロサービス、コンテナ化、動的なオーケストレーションの3つの技術が重要とされています。


①マイクロサービス

ソフトウェア開発手法のひとつで、ビジネスの機能を疎結合された小さなサービスで構成し、サービスそれぞれを独立させてAPIでつなぐことでサービスごとの修正や変更、開発を容易でスピーディーに行うことができ、他サービスへの影響範囲が限定しやすいため品質も担保することができます。


②コンテナ化

コンテナ技術を用いることでアプリケーション開発において不可欠な稼動環境の手配や複製、商用環境へ新バージョンの適用や切り戻し作業の効率化が図れることで、リリースサイクルの短縮化が適いビジネススピードを加速させます。


③動的なオーケストレーション

オーケストレーションツールを活用することで、コンテナ化されたアプリケーションの監視や運用管理を自動化することで正確かつ迅速に最適化を行うことができます。コンテナがダウンした時のリカバリや急激な負荷によるコンテナ数の調整も自動化でき、高可用性の仕組みとリソースの効率化を実現します。


クラウドネイティブ活用のメリット

ECでクラウドネイティブを活用するメリットとして、下記の3つを挙げたいと思います。


①ビジネススピードの向上

通常であれば物理サーバーを用意するだけでも時間を要しますが、クラウドを活用することに加え、コンテナ化やマイクロサービスでのアプリケーション開発により、短期間でのビジネスの立ち上げや施策を実行するための環境を整えることができます。


②スケーラビリティ

セールなどによる瞬間的な高負荷対策としてサーバーを常に備えておかなくとも、状況に応じて自動でサーバーの増減を管理しスケールすることができるので、不要なコストをかけることもなく安定稼働へ導くことができます。


③サーバーレスアーキテクチャによるコストダウン

従来はCPU数とメモリ容量により利用料金が定められる仮想サーバー単位での準備が必要でしたが、クラウドネイティブで用意した環境に則ってアプリを整えることでアプリ処理の実行時間単位での課金となりコストダウンすることができます。

 

<コンテンツ制作協力>
株式会社コマースニジュウイチ
取締役 CTO 村松史朗

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