2020.03.07

トランスコスモス、「アジア10都市オンラインショッピング利用調査2020」の結果発表

トランスコスモスは3月5日、アジアにおけるオンラインショッピング利用実態を探ることを目的として行った「アジア10都市オンラインショッピング利用調査2020」の結果を発表した。

3回目となる今回は、越境ECの利用状況やショッピング意識など時系列比較が可能な設問のほか、アジアにおけるCX(カスタマー・エクスペリエンス=顧客体験価値)をトピックスとして取り上げ、もう利用したくないと感じる「残念な体験」や、また利用したいと感じる「嬉しい体験」が具体的にどのようなものかを明らかにした。

もう利用したくないという「残念な体験」の多くは、商品写真への配慮不足が招いており、「届いた商品が写真と大幅に違った」との回答がハノイ(58%)、クアラルンプール(55%)、ジャカルタ(54%)など多くの都市で最も多くなったとしている。また「サイトの画像が小さく商品詳細がわかりにくかった」もほとんどの都市で上位に並んだという。

一方、また利用したくなる「嬉しい体験」では、「梱包が丁寧だった」が東京(32%)と上海(43%)ではトップ、それ以外の8都市では「有料配送のはずが送料無料で購入できた」がいずれも60~70%と非常に高いスコアとなったとしている。

その他、よく使う受取方法として東京では10%以下だった「置き配」が、バンコク(47%)や上海(43%)ではトップとなっており、アジアの都市では「置き配」広く利用されていること。商品情報を調べる際に、ショッピングモールではなく「ブランドサイト・アプリ」を利用する人がマニラやクアラルンプールを中心に増加していることなどが公開された。

トランスコスモス海外事業統括アナリストの萩原雅之氏は、「オンラインショッピングでは明快な商品写真や配送日遵守が重要なことは当然ですが、東京に比べるとアジアの都市ではこのような基本がまだ十分でないECサイトが多いことをうかがわせます。CX視点でみた『残念な体験』を減らすためには、サイトの情報による事前の期待と実際の体験のギャップを生まないことに配慮する一方、梱包や送料などそれぞれの都市であたりまえと思われている水準を知り、それを超えることが顧客の『嬉しい体験』を増やすうえで大切です」とコメントしている。

調査の概要は以下の通り。より詳細な調査結果は、トランスコスモス調査部 公式ブログで紹介している。

https://blog.trans-cosmos.co.jp/research/20200305_onlineshopping-survey.html



<「アジア10都市オンラインショッピング利用調査2020」調査の概要>
調査手法:グローバルパネルを利用したオンライン調査、現地語によるアンケート
調査地域:日本(東京)、中国(上海)、台湾(台北)、インドネシア(ジャカルタ)、シンガポール(シンガポール)、タイ(バンコク)、マレーシア(クアラルンプール)、ベトナム(ハノイ)、フィリピン(マニラ)、インド(ムンバイ)
調査対象者:10歳から49歳の男女、直近1年以内のオンラインショッピング利用(購入)経験者
回収サンプル:320 × 10都市、計3200サンプル
調査実施期間:2019年12月~2020年1月

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