2024.09.17

【次の10年見据えて業容拡大】ライフワン 坂本貴志社長「BtoB通販にも本格参入へ」

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ライフワン 代表取締役 坂本貴志氏



「創業から約20年、自力でここまできた。10年先を見据えてBtoB通販参入への準備やさらなる業容拡大を進める」と語る住設EC大手のライフワンの代表取締役 坂本貴志氏。創業から積み上げてきた実績は利用件数300万件、工事実績100万件以上で、住設EC領域で存在感を放つ。2024年1月期の売上高は前期比17%増の148億円、楽天市場やヤフーショッピングなどのECモールを主戦場に成長を続ける。今後は、ECで築き上げた基盤をBtoBに生かす計画だ。



20年前からDX


――創業から約20年。これまでの歩みについて聞きたい。

毎年、毎日状況が変わり、紆余曲折する中で、創業から現在まで愚直に取り組んでいる。本音を言えば、毎年大変だ。

ただ、ビジネスモデルは創業時から現在まで変わっておらず、今後も変わることはないだろう。住宅設備機器と施工をセットしたEC展開のビジネスはDX化しないと利益が出ないモデルだ。

創業時は、やってもやっても利益が出なかった。DXをしながら、販売のボリュームや効率性が上がり始めて、少しずつ利益が出るようになる。全業務を同時に少しずつ拡大させていくことを約20年ずっと続けてきた。

現在は楽天市場で「ジュプロ楽天市場」など3サイト、ヤフーショッピングでも「取替ドットコムヤフーショッピング」など3サイト、価格.comで「生活堂」「住の森」の2サイト、主要ECモールを中心に自社ECも展開して多チャンネル化で展開している。その他にも、設置工事事例集やリフォーム事例などオウンドメディアも含めると13サイトを運営して事業を進めている。

商材は、トイレや給水設備、バス、洗面など水回りやエアコンキッチン、IH、給湯器、エクステリア、家電など。販売アイテムも拡張している。

当社は私が100%オーナーで、誰からも支援を受けずに自力でここまできた。資金を見ながら投資をし、赤字は出せない。愚直に規模の拡張を続けていくためには徹底的なDX戦略しかなかった。

20年という時間を経て、規模の拡張のもと利益が出るようになった。今後は、徹底したDX化に対して、人材を投入し、積み上げてきたシステムを使いながら、新しいビジネスを構築していく。


10%減収は覚悟


――製品の値上げや物流費の高騰などに対し、事業動向はどうか?

年初は需要や購買力が落ちる。そして新築着工の減少から、リフォームも弱くなる。そんな観点で不景気になると予測していた。

予想通り、上半期の動きは良くなかった。しかし、下半期に入ると需要が回復傾向に移った印象だ。これは私の感覚だが、これまでは消費者が値上げの動向がどうなるか観察していたと思われる。後半に入って、価格が下がらないことを認識し始めた気がしている。様子待ちの状態から、購買に移そうというフェーズに入ってきたと感じている。

前期の売り上げは148億円だったが、今期の計画は10%減の140億円でも問題はないと考えている。今期は当初から売り上げを追いかけず、無理をしない方針としていた。

ただ、下半期の動きが良くなっているため、このままいけば、前年の売り上げを超えるだろう。一方で、今年は、BtoC以外の新事業に集中している。新事業も重なって、来期は大きく動いていけるだろう。

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