2024.05.29

アウトドアプラットフォームのヤマップ、20.4億円の資金調達 損害保険会社を設立

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アウトドア事業を行うヤマップはこのほど、シリーズDラウンドで総額20.4億円(Debt含む)の資金調達を実施した。調達した資金でグループ会社ヤマップネイチャランス損害保険を設立し、同社が提供するアウトドア保険の販売を開始した。「YAMAP」プラットフォームに蓄積されたビッグデータを活用した新しい損害保険商品を提供し、「保険の加入者が増えるほど遭難事故が減る」仕組みの確立を目指す。

「地球とつながるよろこび。」を企業理念に掲げアウトドア事業を行うヤマップは2013年3月にサービスを開始した福岡本社のベンチャー企業。電波が届かない山の中でもスマートフォンのGPSで現在地と登山ルートがわかる、登山を楽しく安全にするほか、山行の軌跡や写真を活動記録として残したり、山の情報収集、全国の登山好きとの交流などが可能な登山・アウトドアプラットフォーム「YAMAP」を運営している。

このほど、独立系オルタナティブ運用会社のMCPグループが運営する九州発ジャパン・エボリューション・ファンド投資事業有限責任組合をリード投資家とするシリーズDラウンドにおいて、第三者割当増資、およびデットファンドと金融機関からのベンチャーデットをあわせ、総額20.4億円の資金調達を実施した。九州発ジャパン・エボリューション・ファンド投資事業有限責任組合より監査役として1名が参画して支援を受けている。



今回調達した資金で、ヤマップ100%出資のグループ会社として、ヤマップネイチャランス損害保険を設立。「YAMAP」プラットフォームに蓄積されたビッグデータを活用した、新しい損害保険商品を提供するとし、日常のケガからアウトドア活動中の遭難救助費用までを幅広く補償し、万が一の場合には目撃情報収集サービスが付帯された「外あそびレジャー保険」をリリースした。同時に、家財とアウトドア道具を補償する「アウトドア家財保険」を提供し、ヤマップは損害保険代理店としてこの2種類の保険を5月28日より販売する。



さらにヤマップは、損害保険代理業を通して得られた収益(代理店手数料等)の一部を、登山者の人命救助や遭難防止活動など登山道保全活動のために充当する。

今後は「YAMAP」のプラットフォームに蓄積されている行動データを活用し、リスクに基づき保険料が可変するダイナミックプライシング型「テレマティクス保険」を2024年夏頃を目指して開発する。



ヤマップネイチャランス損保に今後蓄積される遭難事故データをもとに、山岳遭難などアウトドア活動における事故を減少・抑制する保険商品を提供し、「YAMAP」ならではのインシュアテックに挑戦するとし、「保険の加入者が増えるほど遭難事故が減る」仕組みを確立し、社会課題の解決に取り組んでいく考えを示した。




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