2024.05.11

梅乃宿酒造、EC本格化から半年で月商10倍 リアルイベントに2日間で約4000人参加

上席執行役員 マーケティング部 部長 古澤幸彦氏

「新しい酒文化を創造する」をパーパスに掲げる、1893年創業の梅乃宿酒造は、自社ECサイト「梅乃宿酒造公式オンラインショップ」を運営している。EC事業に本腰を入れ始めてから約半年で、ECの月商が10倍に拡大したという。果実リキュール「大人の果肉の沼」などがSNSでも注目を集め、ヒット商品となっている。

同社の上席執行役員 マーケティング部 部長 古澤幸彦氏は、「BtoCの成長ドライバーとしてEC事業に注力しようと考え、当社のEC事業は、2022年7月に本格的に始動した」と話す。EC事業に本腰を入れ始めてから約半年で、ECの月商が10倍に拡大したという。現在も右肩上がりで成長を続けているそうだ。

同社の現在のコンセプトは、「#(ハッシュタグ)ワクワクの蔵」。より幅広い情報拡散を見据え、SNSを活用する若年層を意識して、ハッシュタグ付きのコンセプトとしたという。顧客とのSNSでのコミュニケーションも重視しているそうだ。

ECで特に人気の商品は、あらごしの果肉をたっぷり使った果実リキュール「大人の果肉の沼」シリーズだ。古澤氏は、「同商品は2022年7月の発売以来、特にSNSで注目を集めており、UGCによる拡散も多い」と言う。SNSの投稿が売り上げにもつながっているという。


▲果実リキュール「大人の果肉の沼」

キャッチーな商品名や、”沼”と大きく表示したパッケージなど、「”バズを作る”と狙って仕掛けた」と話す。「商品の設計段階から、『ユーザーにどう使ってもらうか』と考え、開発を行った」としている。

クローズドなオンラインコミュニティー「梅乃宿KURABU(クラブ)」の運営も行っている。無料で登録できる。最新情報や開発秘話を発信したり、特別イベントの参加募集を行ったりしているそうだ。

古澤氏は、「共創型のビジネスを作っていきたい」と言う。ユーザーの意見を取り入れ、実装しながらコミュニティーを作っているそうだ。

同社ではリアルイベントも定期的に実施している。毎年開催する「蔵開き」には、2日間で約4000人が訪れるという。

今後はOMOの取り組みも行っていくとしている。




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