2024.04.19

ZOZO、パーソナルスタイリングでLGBTQ+の「自分らしいスタイル」提案 GIVENCHY BEAUTYやReBitと共同で

ファッションEC「ZOZOTOWN」を運営するZOZO、「GIVENCHY BEAUTY」を展開するLVMHフレグランスブランズ、LGBTQ+当事者を支援する認定NPO法人ReBitは4月15日、パーソナルスタイリングサービスを提供するリアル店舗「niaulab by ZOZO」において、LGBTQ+当事者の「自分らしいスタイルを楽しむ」を応援するパーソナルスタイリング体験会を共催した。パーソナルスタイリングを通じ、LGBTQ+の「自分らしいスタイルを楽しむ」機会を創出した。

ZOZO、LVMHフレグランスブランズ、ReBitの3社は、ZOZO初のリアル店舗で「niaulab by ZOZO」において、LGBTQ+当事者の「自分らしいスタイルを楽しむ」を応援するパーソナルスタイリング体験会を実施した。

ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)を推進するZOZOとLVMHフレグランスブランズの、すべての人が「自分らしいスタイルを楽しむ」ことを応援したいという想いに、ReBitが共感して実施に至ったという本企画では、「東京レインボープライド2024」のタイミングに合わせ、「niaulab by ZOZO」の超パーソナルスタイリングサービス、「GIVENCHY BEAUTY」の多様性を尊重し、自分の魅力を引き出すヘアメイク、ReBitのLGBTQ+ダイバーシティへの専門性といった3社のノウハウをかけ合わせて、LGBTQ+当事者に対して自分らしいスタイリングとヘアメイクを提案。

事前のカウンセリングをもとに、ZOZO独自のAIとプロのスタイリストの知見をかけ合わせて、「ZOZOTOWN」で取り扱う700点以上のアイテムから“似合う”スタイリングを提案し、「GIVENCHY BEAUTY」によるメイクアップとヘアスタイリングを実施して、プロのフォトグラファーによる撮影を行った。

今回の取り組みにあたり、LVMHフレグランスブランズ 代表取締役社長 金山桃氏は、「『パルファム ジバンシイ』では、2021年より毎年プライド月間におけるLGBTQIA+の方々への支援や、グローバルな視点から『Diversity, Equity, and Inclusion』(DE&I)を積極的に推進して参りました。DE&Iの活動の核となるのは、“美しさとは押し付けるものではなく、引き出すものである”という、創業時から変わることなく大切に継承されてきた信念と価値観によるものです。今回、私たちはこの革新的なプロジェクトを通じて、日本のLGBTQ+コミュニティをサポートできることを大変光栄に思います。認定NPO法人ReBitのおかげで、トランスジェンダーコミュニティが抱える課題やニーズ、ファッションやビューティーアイテムを購入する際に直面する障壁について学ぶことができました。このプロジェクトを通じて、私たちが、日本のすべての人々にとって、年齢や性別、性的指向に関係なくファッションと美容を楽しい体験にする一助となれることを心から願っております」と話した。

ReBit 代表理事 藥師実芳氏は、「LGBTQ+が『自分らしいスタイルを楽しむ』上で、残念ながらさまざまな障壁があります。同性カップルであることで接客のなかでハラスメントが生じたり、トランスジェンダーであることで望む性別の服装や髪型・メイク等ができないことは少なくありません。なお、望まない性別の服装を強いられることは、制服が辛くて学校に行けなかったり、リクルートスーツが辛くて就活に踏み出せなかったりと、喫緊の課題に繋がっています。私自身、トランスジェンダーであり、幼少期から自分らしい服装や髪型ができなかったことは少なくありませんでした。そして、初めて自分らしい服装・髪型ができたときに、とても安心できたことを覚えています。今回、ZOZO、LVMHフレグランスブランズのおかげで実現できた『自分らしくスタイルを楽しむ』機会が日常に波及し、LGBTQ+を含めたすべての人たちがありのままで暮らせる一助となることを願っています」とコメントした。

ZOZO 執行役員 クリスティン・エドマン氏は、「ZOZOは、サステナビリティに関する4つの重点取り組みの1つに『ファッションに関わるすべての人のダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン推進』を掲げ、LGBTQ+啓発の支援を続けて参りました。ファッションは単なる衣類としての機能だけでなく、自身を表現し、勇気づけられる手段でもあります。今回私たちは、ファッションとテクノロジーをかけ合わせて『似合う』を提案する『似合うラボ』でのパーソナルスタイリング体験会の企画実施に至りました。今後もファッションECのプラットフォーマーとして、ブランド様やステークホルダーをつなぎ、社会課題の解決に向けて歩んでいきたいと考えております」と述べた。

今後も多様性や創造性を尊重し、LGBTQ+当事者を含むすべての人が、自分らしいスタイルを通じて尊厳をもち、自身を表現していくことをサポートしていく考えを示した。


【本体験会参加者コメント】

・瞬さん/トランスジェンダー女性(性自認が女性で、出生時に割り当てられた性別が男性)



普段はワンピースなど単体のアイテムを選ぶことが多かったので、レイヤードスタイルが新鮮でした。大きめのジャケットやパンツは世間が決めた男性らしい印象のアイテムなので今まで避けていましたが、今回チャレンジしたことで、過去を否定せず、今の自分を認めることができて気持ちが楽になり、自然と笑顔になって自信が持てました。まさに内面からスタイリングしてもらえたように感じ、これからは心からおしゃれを楽しめる予感がしています。


・山口さん/トランスジェンダー男性(性自認が男性で、出生時に割り当てられた性別が女性)



ファッションアイテムの丈感に悩むことが多かったのですが、提案してもらったスタイリングは、コンプレックスであった自分自身の身長や体格を隠すのではなく、活かしたスタイリングになっていてとても驚きました。自分の弱みが強みに変わり、自分の自信につながりました。トップスもパンツも普段はチャレンジしたことのない色味だったので少し不安があったのですが、実際に着てみると肌の色や髪色にも似合っていました。人とのコミュニケーションにつながるファッションのパワーを実感したことで、明るい性格の自分の強みを活かして明るい色味を積極的に取り入れていきたいと思いました。


・山本さん/ノンバイナリー(性自認が男女二分にあてはまらない人)



普段接客業をしていることもあり、きれいめなスタイルが多かったのですが、上品な要素も残しつつクラッシュジーンズを取り入れたカジュアルなスタイリングはとても新鮮でした。私服でもジャケットはよく着ていますが、黒を選ぶことが多いため、白いツイードジャケットやこういった遊び心のあるスタイルは初めてで、スタイリングの新しい引き出しが増えました。今はビューティーコンサルタントの仕事をしていますが、LGBTQ+の方々にももっとヘアメイクを楽しんでいただきたい、ファッション・ヘアメイクにおけるジェンダーに捉われない表現を伝えていきたいという思いでこの仕事を選びました。今回まさにジェンダーを超えた自由な空間で、自分の仕事にも活かせるヒントを沢山もらいました。


・みゆっちいさん/トランスジェンダー(出生時に割り当てられた性別と性自認が異なる人)



日常的に女性・男性とカテゴライズされることが多い中で、ここまでジェンダーバイアスのない空間は初めてでした。どのようなスタイリングが自分に似合うのか知りたいと思って参加したのですが、似合うスタイリングだけではなくカッコよく見せる方法をアドバイスしていただいて、ファッションを心から楽しむことができました。ヘアメイクも普段はしないので正直懸念をしていたのですが、素晴らしく仕上げてもらったので思わず笑顔になりました。プロに自分自身の良さを引き出す方法を教えてもらえたことで、ここまで自分はカッコよくなれるのだと勇気を持てる体験になりました。




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