2024.04.17

Shopify、競合他社より最大36%優位に 北米の主要コマースプラットフォームの総所有コストを調査

Shopify(ショッピファイ)はこのほど、独立形大手コンサルティング会社の調査協力のもと、北米市場の主要な5つのコマースプラットフォームを対象とした総所有コストの調査を実施した。その結果、「Shopify」の総所有コストが競合他社より平均で33%、最大36%優れていることがわかった。

Shopifyは、独立形大手コンサルティング会社の調査協力のもと、北米市場の主要コマースプラットフォーム「Shopify」「BigCommerce」「Salesforce Commerce Cloud」「Adobe Commerce(Magento)」「WooCommerce」を対象とした総所有コストの調査を実施した。

調査を請け負った独立形大手コンサルティング会社は、2023年12月から2024年1月にかけて、エンタープライズ企業の幹部を対象に調査を実施し、北米市場におけるコマースプラットフォームに関する豊富な経験を持つ専門家にインタビューを行った。質問項目は、「プラットフォーム費用とeコマーススタック費用」「運用、プラットフォームサービス、サポートコスト」「実装コストと設定コスト」「コンバージョンの機会損失コスト」の4つのコストに関するデータやインサイトを収集することを目的として設定した。

調査の結果、プラットフォームにかかるコストは、「Shopify」が競合他社よりも平均して23%優れていることがわかった。対して「Adobe Commerce(Magento)」のプラットフォームにかかるコストとeコマーススタックにかかるコストは42%、「BigCommerce」と「WooCommerce」は32%高い結果となった。

プラットフォームの運用コストは、「Shopify」が競合他社よりも平均して19%優れていた。「WooCommerce」の運用・サポートコストは41%、「Adobe Commerce(Magento)」24%、「Salesforce」6%、「BigCommerce」は21%高い結果となった。

プラットフォームの実装コストは、平均すると「Shopify」が競合他社より33%優れていた。「BigCommerce」のプラットフォーム導入・設定コストは88%高く、「WooCommerce」は49%、「Adobe Commerce(Magento)」は42%、「Salesforce」16%高い結果となった。

Shopifyは、自社の総所有コストが他社と比較して優れている結果について、複雑化した不要な業務を取り除くことで顧客の業務をシンプル化し、本来注力すべき事業拡大に必要な時間を割けるようにすることが、顧客にとって最適化できる総所有コストの実現に繋がっているとの見解を示した。

同調査における専門家のコメントとして、「Adobeでリプラットフォームを行った際、製品カタログを作り直す必要があり、データ移行だけで半年近くかかった。データを移行するだけで80万ドルを費やし、そのための代理店を雇わなければならなかった」「Salesforceの導入を検討するとき、システム統合がまず大きな足枷になります。Salesforceを利用する企業の多くが、ゼロから始めるのではなく、大規模で定着したシステムからリプラットフォームを行う中堅・大企業であることを考えると、これは重要な検討事項である」「BigCommerceはカスタム開発において柔軟性がない。Shopifyと比べるとBigCommerceのような他のプラットフォームは新機能の展開が遅い。対照的にShopifyは毎年何百種類もの新製品アップデートをリリースしている。また2023年だけで17億ドルを製品や機能の研究開発に費やしている」「WooCommerceは、歴史的に中小企業や中堅企業向けのプラットフォームであるため、多くのアプリケーションとの連携やインフラにおいて、複雑さとリスクが増すことが当たり前とされるエンタープライズ企業にとって機能の拡張性という点で限界がある」といった声を紹介した。

Shopifyは、地上最高のコマースプラットフォームになることだけを目指しているわけではなく、より高い価値と、最適化した総所有コストを実現することも目指しているとし、「『効率』と『費用対効果』は難しく聞こえるかもしれませんが、競争が激化する市場では大きな意味を持ちます。私たちの仕事は、お客様に最高のツールを提供し、ともに適応して成長していくことです。そして、お客様が飛躍できるよう、お客様の拠り所やパートナーとして寄り添いながら、邁進していきます」との考えを示した。




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