2024.01.11

2024年の食品と飲料における唯一の不変は、またしても「変化」である【インフォア テリー・スマグ氏】

世界は変わり、ビジネスも変わりました。そしてこれからも変わり続けるでしょう。 競争は激化し、顧客の習慣や要求も変化しています。成功する企業は、変化を受け入れ、最先端の考え方やビジネスのやり方に投資します。場合によっては、仕事を成し遂げるために必要なリスクを取る企業でしょう。

2024年に向けて検討すべき重要なトレンドをいくつか紹介しましょう。

まず、テクノロジーは、ボトルネックではなく、すでに活用されているものであることを認識しましょう。新しいエンタープライズ ソフトウェアに投資することを決めた場合、それはビジネスの俊敏性をサポートするためにも、最新で、継続的で、安全で、拡張性のあるものでなければなりません。

しかし、忘れてはならないのは、テクノロジーが出発点ではないということです。変革を推進するのはビジネスであり、テクノロジーではありません。ビジネスが出発点になる必要があります。

テクノロジーによって真のビジネス課題を解決することで、最も大きなインパクトをビジネスのどの分野にもたらすことができるのか、考えてみましょう。

次に、2024年の成功は、データと、これをいかに活用して収益を向上させるかにかかっています。食品・飲料メーカーは、製造や新製品開発・導入において、ビジネスを俊敏かつ効率的にする最新のテクノロジー基盤を必要としています。

データを処理し、そこから利益を得ることができるプラットフォームを見つけましょう。すべてのデータと、適切なプラットフォームがあれば、企業は人工知能(AI)と機械学習(ML)を活用して、コスト削減と効率化を推進できます。 どの企業も、製品マージンに関する詳細なインサイトに加え、オペレーションや財務実績の可視化を求めています。見えないものを改善することは不可能です。

3つ目に、トレーサビリティーと透明性に対する消費者の要求は、サプライチェーンの上流・下流を通じてさらに拡大し続けるでしょう。この要求によって、消費者は自分たちが食べているもの、それがどのように生産され、どこから来たものなのかをよりよく知ることができるようになると同時に、食品の安全性が向上し続けるでしょう。

4つ目は、労働者不足です。労働者不足は今後も続くでしょう。パンデミックがこの人手不足を加速させ、この傾向が継続することは明らかです。かつてのような労働力は戻ってきません。少なくとも、すぐには戻ってきません。

そのため、企業は生産現場だけでなく、製造や包装においても自動化への移行を進めるでしょう。自動化は管理プロセスも最適化します。例えば、超自動化を実現するためのビジネス プロセス インテリジェンスを提供するAIの活用などです。

プロセス インテリジェンスは、企業において管理プロセスが一貫して実行されているかどうかを監視し、どのプロセスに人の関与が必要かを判断するのに役立ちます。そしてAIは、例えばロボティック プロセス オートメーション(RPA)を適用するなど、ビジネス・プロセスの調整や自動化を提案することができます。

そして、サステナビリティーに対する消費者の意識は高まっています。サステナビリティーに関する認証の取得、新たな規制緩和やトレンドの変化によって、今後も高まるでしょう。

サステナビリティーを重視する企業は、追徴課税を回避できるため、経済的なメリットも享受できます。これは、環境にやさしく、将来的に成功するための体制を整えた企業を求める投資家にとって、より魅力的な企業となるでしょう。

さらに、気候変動は農作物や供給にも影響を与えるでしょう。例えば スカンジナビアでは、5月と6月の干ばつにより穀物の収穫量が20%減少しました。エルニーニョはカカオやその他の作物の収穫に影響を与えます。スペインでは干ばつによりオリーブの収穫に影響が出ました。

2024年に向けて、食品・飲料業界にとって変化は避けられません。労働、気候変動、サプライチェーンの混乱に関連する問題が事業の運営さらには最終的な収益に影響を及ぼすため、企業はより機敏でなければなりません。業界の成功は、企業が競争力を維持するために最新テクノロジーを活用しつつ、消費者の需要の変化にいかに素早く適応できるかにかかっています。







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