化粧品訪販最大手のポーラでは、美の食材にこだわった冷凍宅食総菜ブランド「BIDISH（ビディッシュ）」を、7月から、自社ECサイトで展開している。全国のポーラショップやカウンターを介することなく、定期通販型のEC（D2C）で商品を販売している。同ブランドでは、2029年のポーラ創業100周年に向けて、ポーラの新規事業として展開している。”食”の領域で「美と健康を叶えるポーラ」を目指すブランドだとしている。
「BIDISH」では現在、18品目の冷凍食材を展開している。「からだに染みわたる龍眼肉入り薬膳スープ」「美食材ビーツと10種具材のアーモンドミルクスープ」といった、美容を意識した素材を使ったメニューをそろえている。
ECサイトでは、18品目の中から、5、7、10、14品をセットにして販売している。セットは、ユーザーが、自分の好みに合わせて、18品目から選択することができる。5品のセットで、5品全てを「美食材ビーツ」にする顧客もいるとしている。
ECサイトでは、都度買いと定期購入のいずれかが選択できるようになっており、初回購入者には、お試しとして送料が無料になるセットを用意している。
同ブランドの主なターゲットは、独身女性や、子育て中の女性だ。仕事や育児などで忙しく、自分の食事の栄養バランスが取りづらい人に向けて、「食事の時間を自分と向き合う大切な時間にしてほしい」という思いで、ブランドを作ったという。
▲からだに沁みわたる龍眼肉入り薬膳スープ1食当たりの価格は約700円に設定。5品セット価格は税込3780円、７品セットは同5292円となっている。同ブランドの責任者である、ポーラ新市場企画PJの大塚真輝BIDISHプロジェクトリーダーによると、「『BIDISH』の価格は、『忙しくて美容を意識した食事を取れていない』という課題がない人にとっては『高い』という印象を与える。一方、課題のあるユーザーは『安い』と感じるというデータがある」と話している。
同ブランドのECサイトでは現在、インスタグラム経由の流入が最も多いという。製品を先に試したモニターが「BIDISH」について投稿した情報を読んだ人が、インスタ内のバナー広告を経由して、ECサイトに流入しているのだという。
同ブランドでは今後、単独の事業として成長を目指しつつ、他ブランドとの連携も模索するという。
