2023.09.04

D2Cブランド「LOVST TOKYO」、仕入れの分割・後払いでEC成長を加速 「STOCK YELL」を導入

ラヴィストトーキョーは、廃棄リンゴ由来のアップルレザーのバッグや小物を販売するD2Cブランド「LOVST TOKYO(ラヴィストトーキョー)」を展開している。

「ラヴィストトーキョー」は、「アップサイクルから始まる、巡りのよい暮らし」をコンセプトにしたライフスタイルブランド。

唐沢社長は米国の大学に編入後、日系の現地法人に就職した。米国で生活する中で、畜産業に依存しないライフタイルの広がりへの将来性を感じていた。日本でもこうした文化や習慣を広げたいという思いもあり、2020年6月に会社を設立。2021年夏ごろにクラウドファンディングを行ってECを開始し、まもなく3年目を迎える。

畜産業由来の二酸化炭素排出と、そこから生まれた原皮をレザーに加工するプロセスで多大な環境負荷がかかっている課題に着目した。唐沢社長は「ファッションを通じてこうした課題を知ってもらいたかった」と話し、動物にも環境にも配慮した植物由来の「バイオレザー」を使った製品をEC展開することを決めた。

「バイオレザー」とは、本来であれば捨てられるはずだったフルーツや野菜を、原料の一部に再利用(アップサイクリング)した人工レザーのこと。その中でもLOVST TOKYOでは、廃棄リンゴ由来の「アップルレザー」を積極的に採用している。設立当初はイタリア産の原料を採用していたが、2023年4月からは青森産の廃棄リンゴを使った「アップルレザー」を使った製品開発を始めている。



新規顧客の集客は、フェイスブックなどSNS広告が中心。キャッチなワードを考案して接点づくりを行う。そのほか、2カ月に一度のペースで都内の百貨店にポップアップストアを出店したり、エシカル消費をコンセプトにしたセレクトショップで委託販売も展開して接点を確保している。


導入で資金面の課題を解決


ラヴィストトーキョーは、当初、バンカブルが提供する広告費の分割・後払い(BNPL)サービス「AD YELL(アドエール)」を検討していた。ただ、現状の事業フェーズやビジネスモデルを鑑み、広告コストよりも負担がより重い仕入れコストを分割・後払いしたいと考えていた。要望をバンカブルの担当者に伝え、2023年6月からPoCとして「STOCK YELL(ストックエール)」を試験的に導入した。

過剰在庫のリスクを避けるため最低ロットの生産を原則としているが、開発した商品全てが予定通りに売れない場合に懸念が残る。

また、売れ筋商品を一定数継続して仕入れる必要があるタイミングで、素材の仕入費のキャッシュアウトから売り上げが立つまでに一定の期間があり、一時的にキャッシュ負担が重くなる状況にあったという。

OEM先への発注に際し、一時的にキャッシュフローが不安になることもあり、「金融機関からの資金調達は経営者にとってスピード感に制約がある。ストックエールを活用することで心理的な負担が大きく軽減された」(唐沢社長)と話す。また、「素早く仕入資金の確保ができ、キャッシュフロー負担が軽減できた結果、新商品の販売に向けて計画通りにアクセルを踏むことができた」と言う。

攻めたい時に積極的に製品づくりにチャレンジできることも成長を後押しする。今後は、素材・原料を仕入れる際に利用をすることで安定した成長を目指す。


【バンカブル「STOCKYELL(ストックエール)」概要】
「STOCK YELL(ストックエール)」は、キャッシュフローの負担を軽減し、事業者の事業成長を促進するため、仕入費やOEM委託費の4分割・後払いを可能にする。金融機関から融資が受けにくく、担保価値がつきにくい消費財など「モノ」の商品在庫の仕入費に有効だ。消費財・コスメ・家具などのプライベートブランドやOEMを手掛けるECの活用も可能。一括で支払うことにより、金額として負担が大きい仕入費を一括で支払うより、キャッシュアウトの分散化で、負担を軽減し、追加投資もできる。


▼「STOCK YELL」詳しくはこちら
https://vankable.co.jp/lp/stockyell

▼「LOVST TOKYO」詳しくはこちら
https://lovst-tokyo.com/