2023.02.28

大丸松坂屋百貨店、ECサイトを刷新 同一IDでのログイン、ギフト対応機能の強化を実現

大丸松坂屋百貨店はこのほど、日本電気(以下:NEC)が提供するEC・通販統合ソリューション「NeoSarf/DM」を採用し、ECサイトのリニューアルを実施した。複数システムの同一IDでのログイン、ギフト対応機能の強化などにより、顧客への新しい体験・価値を提供する。

大丸松坂屋百貨店は、「5年先の『未来定番生活』を提案する。」のビジョンを掲げ、顧客への新しい特別な体験・特別な価値の提供を目指している。このほど、ECと店舗をつなぎ、新しい顧客体験のプラットフォームを構築することを目的に、ECサイトのリニューアルを実施した。

店舗およびECのデータを横断して解析し、これらデータから顧客理解を深め、利用者に新しい価値の提案を行える仕組み作りを進めており、これらを実現するため、新システムにおいてNECのEC・通販統合ソリューション「NeoSarf/DM」を採用した。

今回のリニューアルにより、ECサイト「大丸松坂屋オンラインストア」、お得意様向けサイト「コネスリーニュ」、店舗の顧客サービス基盤「大丸・松坂屋アプリ」の3つのシステムが、1つのIDでログイン可能となった。これによりECでの行動と、店舗での行動を紐づけ、同一の顧客のそれぞれのチャネルでの行動を一連の行動として捉えられるようになった。

ECサイトでは、「熨斗(のし)」への対応など、顧客が大丸松坂屋百貨店を利用する目的の1つである「ギフト」に関する機能の強化も図った。また、ECサイトの持つ機能のうち、「会員判定」「優待判定」「受注配送・計上」「株主優待」など、百貨店独自のサービス機能は独立させて「共通基盤」として構築し、システム構成をシンプルにした。


▲ECシステムのイメージ

今回のリニューアルの結果、IDの統合により店舗の利用が中心だった顧客にECの利用を促したところ、ECのPVが約10%向上し、直帰率も低下したとしている。ECにおける売り上げを店舗の成績として計上できる仕組みを実装したことにより、各店舗が特産品を持ち寄るECサイト上の企画「大丸松坂屋セレクト」への店舗スタッフの参加意欲の向上も見られた。

さらにシステム機能の共通基盤化を図ったことで、今後、新しいサービスを立ち上げる場合や、既存のシステムを改修する際は、その影響範囲を最小化し、開発工数を削減することが可能になったとしている。




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