アウトドアオーブン専門ブランド「ENRO（えんろ）」を運営するENROは、YouTubeでの情報発信に注力している。ポータブルピザ窯の専門店として、顧客の役に立つ情報を提供することで他社商品と差別化している。
公式YouTubeチャンネル「ENROピザ大学」を2021年10月に開設し、現時点のチャンネル登録者数は約1万8800人となっている。ピザ窯などの商品の使い方や、レシピ動画を370本以上公開し、購入を悩む人への後押しや、購入者がさらに楽しめるような提案につなげている。特にユーチューバーと協業した動画では、ブランドを知らない、料理好きの視聴者を中心にECサイトへ誘導できているという。
「主力商品のピザ窯は1台5万円程度と安くはない。『買っても使わなくなってしまいそう』といった不安を、コンテンツで払拭したい」（伊藤佳也代表）と説明した。
Xの公式アカウントでは、ユーザーと気軽に対話できる場としている。
「ピザ窯はニッチな商品で、専門店としてのクオリティーはあるが、類似品もある。選ばれるためにはモノだけでなく、交流や発信といったコトが重要だ」（同）と話した。
YouTubeチャンネルやSNS広告ほか、口コミをきっかけとした購入も多いという。口コミが生じない販売開始から1週間は、割引価格で商品を提供しているという。モールなどでのセールはしない方針だ。
▲公式YouTubeチャンネル今後もピザ窯を起点としながら新商品も展開していくという。
「専門店としてのアイデンティティを持ちながらも、ピザ窯と一緒に使ったり、ブランドを知ってもらうきっかけとなるような別の調理器具を展開したい。7月に発売した燻製器も好調な売れ行きだった」（同）と話した。
