歯愛メディカルは5月9日、セブン＆アイ・ホールディングスの子会社であるセブン＆アイ・ネットメディアが保有するニッセンホールディングスの全株式を取得すると発表した。取得価額は41億9900万円（うちアドバイザリー費用は9900万円）。株式の譲渡実行日は7月1日の予定。
歯愛メディカルグループは、歯科医院や歯科技工所を中心に各種医療機関への通信販売などを手がけている。デンタルケア製品の企画・販売を中心にさまざまな事業を展開している。ニッセンホールディングスは、幅広い年齢層の女性顧客を全国に有しており、アパレルを始めとした女性が必要としている商品を取り扱っており、定番品から顧客のニッチなニーズを汲み取った商品開発まで手がけている。
歯愛メディカルが取引している歯科医院を始めとした医療機関では圧倒的に女性医療従事者が多いため、当社が持つ女性医療従事者へアクセスできる環境と同社の持つ商品開発力を合わせることで、女性の持つ潜在ニーズに対応した事業を協働で展開でき、両社の企業価値の向上に資すると判断し、株式を取得することを決議したという。
セブン＆アイ・ホールディングスは2023年3月9日に「中期経営計画のアップデートならびにグループ戦略再評価の結果に関するお知らせ」を公表し、2030年に目指すグループ像を「セブン-イレブン事業を核としたグローバル成長戦略と、テクノロジーの積極活用を通じて流通革命を主導する、「食」を中心とした世界トップクラスのリテールグループ」とした。その経営方針に沿った抜本的な事業ポートフォリオ変革を進める中で、ニッセンホールディングスにとってのベストパートナー候補として、歯愛メディカルと協議を重ねてきた結果、ニッセンホールディングスの企業価値向上に資するものと判断し、株式の譲渡を実施することを決めたという。
ニッセンホールディングスの2024年2月期の売上高は前期比3.6％減の395億7100万円だった。
