2024.04.30

JR西日本、鉄道インフラ活用した大型ECモールスタート 「心と未来を動かすWESTER体験を」

西日本旅客鉄道(JR西日本)は4月15日、新しい大型ECモール「WESTERモール」をオープンした。鉄道インフラの活用や、メタバースなどの新しい取り組みに着手しながら、顧客との接点や移動を創出するのが狙いだ。
 
同社は、「中期経営計画2025」における重点戦略の一つとして「デジタル戦略による多様なサービス展開」を掲げている。それを通じて、「心と未来を動かすWESTER体験に取り組んでいる」(経営戦略本部コーポレートコミュニケーション部担当者)と言う。
 
新ECモールは、デジタル空間を通じて時間や場所にとらわれず買い物ができるサービスで、「WESTER体験の一つとして新たに加える」(同)サービスと位置づけている。
 
JR西日本グループが持つ「移動」「リアルの体験」「西日本の魅力」という資源を生かし、付随する顧客の買い物体験を「もっと便利に・楽しく・おトクに」するモールを目指した。購入時に並んだり荷物を持っていたりと、「出張・旅行で買い物する際に感じるストレスを軽減させ、旅行前に商品検索や購入を楽しんでもらいたい。さらにお客さまとの接点が増え、移動の創出にもつながることを期待している」(同)と言う。


▲大型モールをオープン

顧客体験向上の一環として、OMO施策の具体的な展開も構想中だ。「モールで注文した商品を店頭で受け取れるようなオペレーションを検討している。また、スマートロッカーのPikurakuと連携した荷物の受け取り、特に鮮度が重要な商品を新幹線輸送で配送し、駅ナカ店舗で受け取ることも検討している」(同)とした。
 
「バーチャル大阪駅」といったメタバース活用にも挑戦する。
 
「新たな体験が誕生しつつある状況かと思う。その体験の中、バーチャル空間で使う商品、またリアルな世界で使うリアルな商品と、両方の買い物のニーズが増してくると想定している。モールは買い物体験を提供するサービスとして、バーチャル空間でも同様にその機能を提供していきたい。販売商品はリアル商品のため、その特徴をバーチャル空間内でどのように提供するか、今後具体的な検討を進めていく」(同)としている。
 
すでに提供していたEC「DISCOVER WEST MALL」については、「西日本の地域産品の中から、当社が生産者のこだわりなどを厳選し、目利きを効かせた商品を扱う売り場が特色だ。当面はその特色を生かせるよう、両モールを並走させるが、お客さまの利用動向を見極めつつ、新モールに商品ラインナップを全て揃え、ワンストップで買い物ができることを検討している」(同とし、新しいモールに統合していく方針も示唆した。




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