2024.04.21

赤ちゃん本舗、老舗としての「顧客目線」のプライド 「ベビーバス」を取り扱い続ける理由とは?

「顧客目線」のサイトトップ

マタニティー・ベビー・キッズ用品の販売を行う赤ちゃん本舗は1930年代の創業以来、顧客目線の店舗運営を行っている。同社が1996年から運営するECサイト「アカチャンホンポ Online Shop」でも、「顧客目線」を貫いているという。

配送業者の運賃値上げや2024年問題の影響などがあり、ベビー用品のEC事業者も少なからぬ影響を受けている。

利益率の低い商品や、梱包が困難な商品の扱いを取りやめるEC業者も見られるようになっているという。

ECで取り扱いしにくい商品の代表例がベビーバスだ。運送会社はサイズで料金を計測するため、ベビーバスのように「大きくて中身が空洞」の商品は、配送料が高くなってしまうのだという。

同社のECサイトでは、そういった商品も厭わず取り扱い続けているという。「顧客目線」での、ECのメリットを失わないようにするためだとしている。

ベビーバスを例に取れば、店舗で購入したとしても、電車など公共交通機関で持ち帰るのは困難だ。顧客目線で考えれば、ECで購入できるメリットは非常に大きいと言える。そのメリットを、ECサイト側の身勝手な都合で顧客から奪うべきではないと同社では考えているのだという。

同社の「顧客目線」が現れている、もう一つの施策が、ベビー・キッズフードのページへのアレルゲン・原材料の表示だ。

こうした表示は、他のECサイトではおろそかにされているケースも少なくないのだという。こうした表示を、確実にカバーすることによって、同社のECサイトでは、顧客の安心を担保しているのだという。

「顧客目線」を重視する同社が、次の目標として掲げているのが、OMOの導入だという。

同社が配信している、「アカチャンホンポ」の公式アプリ配信ではすでに、実店舗・アプリ間の連携を行っているが、実店舗・EC間の連携はこれまで不十分だったという。

同社のEC運営部長を務める桧垣隆則氏は、「OMO施策によって、実店舗・アプリ・ECサイトが、垣根なく利用できるようになる。ECサイトの活用を促すアプローチにもなると思う」と話している。




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