三越伊勢丹ホールディングスは6月5日、店舗に行かなくても付加価値の高い体験をオンラインで受けられるシームレスなサービスの提供を6月9日より順次スタートすると発表した。「三越伊勢丹オンラインストア」と「三越伊勢丹アプリ」もリニューアルし、新しい時代の買い物が楽しめるデジタルサービスの拡充を図る。
買い物の不安を解消するシームレスなサービスとして、6月よりトライアルスタートを開始するのが、オンラインチャットとテレビ通話を使ったオンライン接客。利用者はスマートフォンなどを使い、メッセージアプリやテレビ会議システムを活用して販売員に商品などについて相談ができる。顧客のニーズにいち早く対応するため、ビジネスチャットサービス「LINEWORKS（ラインワークス）」とテレビ会議システム「ZOOM（ズーム）」を活用してのスタートとなるが、2020年度中には三越伊勢丹アプリからオンラインチャットサービスが利用可能になる予定だという。
チャット接客のイメージ新しい生活様式の時代のニーズに応えるため、オンライン接客（伊勢丹新宿店のランドセル売り場からスタート）の範囲を「ベビー子供」カテゴリーのお受験（面接の洋服選び他）・ギフト（出産祝他）などにも実施予定としている。夏ごろから婦人、紳士、リビングカテゴリーへの拡大を検討しているという。
デジタルサービスの拡充に伴う「三越伊勢丹オンラインストア」のリニューアルでは、1つのウェブサイトの中で三越伊勢丹グループの店舗情報やキュレーション記事・ランキング・ブランド情報・キャンペーンなどの情報が関心毎に合わせて閲覧可能になり、三越伊勢丹グループのポータルサイト的な存在へと刷新。新宿店取り扱い商品を中心にブランドページを約1000掲載し、オンラインショッピング掲載商品は店頭で人気の商品を中心に約10万型を展開するとしている。また来店前にオンラインで少しでも多くの商品を検討できるよう、店舗のみ取り扱い商品の紹介ページ（デジタルカタログ）を提供も行うという。
リニューアルしたサイト同時にリニューアルした「三越伊勢丹アプリ」は、デザイン・機能を刷新。ショッピング機能を追加し、特集メディア、ショッピング、サービス、クーポン、マイページの5つのメニューを設け、アプリ限定のクーポン・サービス機能も搭載する。
一方、実店舗での買い物をデジタルでより安心・安全にするための取り組みとして、事前接客予約、伝票の電子化、商品動画の配信なども順次スタートするとしている。
生活様式・働き方・消費行動の変化の最中、距離に関わらずオンラインで楽しめる買い物スタイルと、安心・安全に実店舗で買い物ができる環境の提供が現在の百貨店にできることであるとし、顧客の不安を解消するシームレスなサービスの提供を進める考えだ。
「三越伊勢丹オンラインストア」 
