業界の危機にECで対抗！人気ボードゲームカフェが打ち出す「ボドゲ愛」あふれる一手

「ボードゲームコンシェルジュ」の仕掛人にして「中の人」でもある高島氏によると、「ボードゲームコンシェルジュ」は、年末商戦時などに不定期に行ってきたものを、この緊急事態を受け復活させたものだという。「商品説明などでユーザーとのやり取りが複数回続くことも多い。その場で購入に至ったケースもあるし、ユーザー層や今のニーズを把握でき、販売側にとっても非常に勉強になるサービス」と話す。「最初は機械相手だと思っていたユーザーも、やり取りの中で徐々に人間相手だと気付き始め、ボードゲームトークが盛り上がり脱線してしまうことも」（高島氏）と言う話からも、同サービスがかなりの熱量を持ったものだということがうかがえる。


「JELLY」運営の高島裕也氏

こうしたサービスが好評を博している背景には、コロナ禍による外出自粛に起因するコミュニケーション不足もあるだろう。「JELLY JELLY CAFE」も5月29日現在、13店舗中12店舗の営業を見合わせている。「コミュニケーションの場だけでなく、気になるゲームを試遊できる場が奪われたこともユーザーへの影響が大きい」（同）と言うが、「ボードゲームコンシェルジュ」は、こうした事態をより肌で感じている同社や高島氏ならではの対抗策だと言える。

同社のサイト上では、「Zoomで楽しめるボードゲーム」など、今だからこそ求められているボードゲーム情報を随時発信している。「行動が制限されている今、何かアクションを起こしていないと不安になってしまう」（同）と言うが、そのエネルギーの根源はあくなき「ボードゲーム愛」によるものだろう。


「JELLY JELLY CAFE」