「焼肉うしごろ」など首都圏に飲食店を構え、中には5年連続ミシュラン一つ星を獲得している店を運営するサングは、レストランの世界観を楽しめるECサイトを作り上げている。レストランで提供していない商品をECサイトで販売し、売り上げを徐々に伸ばしている。ギフト需要に対応し、ECサイトとレストランの認知拡大を図る。
ECサイト「UCHIGORO(ウチゴロ)」では、ハンバーグやローストビーフなどの肉製品を取り扱っている。自宅でも簡単にレストランの味を楽しむことができるような商品を提供している。湯煎や電子レンジ、焼くだけでレストランクオリティーの料理を楽しむことができる。
▲取り扱う肉製品レストランで味わうことができない商品も提供している。ハンバーグはEC専用の商品として開発した。フランス料理のシェフが監修したハンバーグは、人気商品となっている。
「普段レストランを利用してくださるお客さまでも、お店では食べられない商品としてハンバーグは差別化できている」(EC事業部マネージャー 篠田泰輔氏)と話す。
▲ハンバーグサイト開設当初は、ノウハウがなかったため苦労したという。レストランの世界観を崩さないようなサイト作りに注力した。パッケージにもこだわり、レストランを想起できるようなデザインにしたという。
世界観を統一させるだけでなく、商品企画にも苦労したという。
「ギフト需要もあるためセット販売を開始したが、思うように売れなかった」(同)と言う。
その後、販売チャネルを拡大し、他社サイトでのニーズやアイデアを得たという。どのようなセット商品が良いのかということを他社サイトで販売することで学んだ。
「他社サイトでの成功をもとに、セット商品の内容を変更した。量や価格も学んだことを生かした。当社のサイトだけでは見えなかったものが見えるようになった成功事例だ」(同)と言う。
ギフト需要が多いことに応えて、4月25日から同サイトの商品を「eギフト」として提供するサービスを開始した。SNSやメールなどのオンライン上で贈ることができる「UCHIGORO eGIFT(ウチゴロ イーギフト)」だ。定番商品を贈ることができるという。
▲UCHIGORO eGIFT「eギフト導入でサービスの認知拡大につなげ、ブランドを体験してもらい、レストランにも来ていただきたい」(同)と言う。
現在はまだ商品ラインアップが少ないため、今後徐々に増やしていきたいという。レストランとの連動も考えている。「スイーツも販売してほしい」などの顧客のさまざまなニーズに応えていきたいという。
簡単で手軽にレストランの味を特定の顧客層ではなく、幅広く販売し、さらなるブランドの認知拡大に務める。