2020.05.26

【注目のスタートアップ企業】「GYPPHY」、世界に優しいEC専売ジュエリー

滝川譲代表取締役

D2CジュエリーブランドGYPPHYは、人間・社会・地球環境に優しいエシカルジュエリーを自社ECサイト「GYPPHY」で2019年10月から販売している。「デイリーに身に着けられるハイジュエリー」が同サイトのコンセプト。世界で最も輝くとされる人工宝石「モアサナイト」や、地金に「フェアマインドゴールド」を使用したジュエリーを取り扱っている。

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「モアサナイトを使用したリング」

「児童労働問題に強い関心がある」と言う滝川社長のパーソナリティーを反映し、同社では、児童労働問題や地球環境問題の解決にアプローチできる、エシカルなジュエリーの製造・販売を手掛けている。

ダイヤモンドの採掘の現場では、現地の子どもが、危険な環境の下、低賃金で重労働を課されていることが少なくないのだという。ダイヤモンドと似た人工宝石の「モアサナイト」は、半導体素材の製造過程で余った物質のリサイクルにより製造される。生態系や環境の破壊につながる鉱山開発を行う必要がなく、環境にも人にも優しいという。

一方、金「フェアマインドゴールド」は、労働環境やインフラの整備などについて厳しい基準をクリアした鉱山でのみ採掘されるとしている。

ユニセフを通して毎月、児童労働問題を抱える地域に、売り上げから寄付も行っているという。

同社は実店舗を持たず、ECで販売を行っている。実物を確認せずに購入してもらうため、ECやSNSの、商品の写真や説明文には特に力を入れているという。

ラインで四つの質問に答えると、肌の色や骨格などに似合うジュエリーを診断できる「ライン無料ジュエリー診断」を4月中旬から開始した。ラインの友達登録を条件に10%割引のクーポンを配布するといった、購入につながるプロモーションも行っている。


「LINE無料診断」

事前に予約すれば都内のレンタルサロンで試着も行えるようにしている。

モアサナイトは判別機器を使用しないと区別できないほどダイヤモンドと類似していているという。石の美しさの尺度となる光の屈折率や、物質の光沢は、ダイヤモンドを凌駕するが、より安価に購入できるという。

世界に与える影響を考えて消費を行う「エシカル消費」への注目度が高まる欧米を中心に、モアサナイトは、エシカルさ・品質・価格の観点から選ばれることが増えており、世界中で非常に人気が高まっている宝石だとしている。今後は日本でも、ダイヤモンドのイミテーションとしてではなく、モアサナイトそのものの石の価値を広められるよう、広告やSNSを活用してブランディングに注力するとしている。


「GYPPHY」

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