2020.05.22

「カラーミーショップ」の4月は流通額1.7倍、新規申込数2倍 巣ごもりでEC需要拡大が影響

GMOペパボは5月20日、ネットショップ作成サービス「カラーミーショップ」の2020年4月の流通額・新規申し込みネットショップ数が、前年同月と比べ大きく増加したと発表した。流通額は前年同月比約1.7倍、新規申し込みネットショップ数は前年同月比2倍となっている。こうした大幅な増加は、新型コロナウイルスの影響により一般生活者・事業者ともにEC利用の需要が高まったことが要因との考えを示した。

「カラーミーショップ」の流通額・新規申込みネットショップ数はともに、緊急事態宣言が発令された4月7日以降、特に増加傾向が見られたという。前年同月比167.7%と大幅増加した2020年4月の流通額は、2020年3月と比較しても1.3倍以上に増えており、1カ月間でのEC需要の高まりが分かるとしている。



購入が特に伸びているカテゴリとして、食品やインテリア・家具、日用品を挙げる一方、「試着用のランドセル貸し出しサービスを開始する」「デリバリー注文をネットショップで行う」など、実店舗の既存顧客をネットショップへ誘導するための新たな取り組みを行う事業者が増えていることも、流通額の増加に寄与していると推察している。

2020年4月における流通額上位5000ショップの主要カテゴリにおける流通額の前年同月比の伸び率では、食品関連の商品を取り扱うネットショップの伸び率が一番高く、前年同月比303.5%と3倍以上となっている。外出自粛によって内食・中食の需要が増加したことや、家で過ごす時間を充実させるために自宅での食事にこだわる人が増えていることから、地方の特産品などのお取り寄せ食品の需要が高まっていることが起因しているとの考えを示した。

伸び率2位のインテリア・家具カテゴリの流通額も、前年同月比265.7%と2.6倍以上に増加している。テレワーク導入の加速に伴い自宅用の机や椅子を購入する人や、外出自粛を機に自宅の大掃除・模様替えを行う人が増えたことによる関連商品の売り上げ増加が要因と予想している。一方で、新型コロナウイルスの感染拡大がインテリア専門店の業績に与える影響や対策状況を調査したインテリアビジネスニュースの「緊急インテリア専門店アンケート」の結果から、約6割のインテリア専門店が業績に「悪影響が発生している」と回答する一方で、「オンライン営業の導入」や「インターネット通販を強化している」専門店がさほど多くないことを挙げ、EC化の有無がインテリア業界における業績の明暗を大きく分けていることが窺えるとしている。

4月の新規申し込みネットショップ数も、前年同月比が2倍になっただけでなく、2020年3月からも約1.8倍になっていることから、緊急事態宣言が発令された4月7日以降にオンラインでの販売を検討する事業者が増えていることがわかるとしている。特に生産者や、営業時間の短縮による影響を受けた飲食店など、食品関連業種のECへの参入が急増したという。2018年の物販系分野のEC化率では、食品(飲料、酒類含む)は2.64%と他の商品に比べ特に低い数字だったが、これを機にEC化率が大幅に高まることが予想されるとしている。



他にも、ファッション関連や美容関連など、百貨店やデパートといった実店舗の休業による影響を受けやすい業種による申し込みが目立だったという。既に「カラーミーショップ」を利用するネットショップ運営者からは、「実店舗の営業を自粛しているため、ネットショップの売上で事業を維持することができている」といった声もあり、事業運営・継続におけるネットショップの重要性が高まっていることが分かったとしている。

2020年4月に新規申し込みを行い開店したネットショップの流通額は、前年同月比35.1倍(3508.1%)と大幅に増進しており、一般生活者のEC利用の需要の高まりや、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けた事業者を支援する潮流が、新規申し込みネットショップの流通額を押し上げたことが一因であると推察している。



GMOペパボでは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた事業者の支援のため、「カラーミーショップ」を利用するネットショップ運営者に対する利用料金の支払期限延長措置や、新規申し込みネットショップに向けた初期費用や決済の月額最低手数料の無償化などの支援策を実施。ショップ運営に役立つノウハウ動画のYouTubeによる無料配信も行っている。

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