2023.04.29

「家庭画報ショッピングサロン」、EC本格化でサイト来訪者173%増 品ぞろえや特集企画を拡充

古本直国取締役

雑誌「家庭画報」と連動したカタログ通販やECを運営する家庭画報ビジネスパートナーズは約1年前、ECサイトの運営を本格化した。食をテーマに品ぞろえを大幅に拡充した。特集も強化したところ、2023年1~3月のサイト来訪者数は、前年同期比173.2%増加したという。

もともと同社のECサイトは、カタログ通販の受注チャネルの一つとして運営していた。カタログ通販の品ぞろえに対応し、衣食住に関する商品をバランスよく取り扱っていた。

昨今のデジタル化に対応し、約1年前からECサイトの運営を本格化している。食品をメインに、カタログ通販にはない商品の取り扱いを強化した。4月24日の時点で、EC専用の商品を約500点増やしている。

メインの顧客層は50代~60代の女性であるため、「厳選」「こだわり」「安全」「手作り」「適量」「有名店」にこだわり、品ぞろえを拡大している。


▲国産の野菜を使用した茶碗蒸し

「読者や利用客は比較的年齢が高いため、少し高くても美味しく適量であることを特に大切にしている」(古本直国取締役)と話す。

同社は以前から、オリジナル食品の開発にこだわっている。「家庭画報のめん」シリーズは、約10年前に開発してから累計100万食を突破している。

「出版社のオリジナル食品は他ではあまり取り扱っていないと思う。商品で差別化できている」(同)と言う。


▲人気の「えびめん」

独自性のある商品に加えて、こだわりの商品の取り扱いを強化し、全体の品ぞろえを強化している。

サイトでは特集企画にも注力している。定番の特集は常時、5〜6本程度用意している。そのほか、イベントや季節に併せた特集を毎月行っている。

レギュラー特集の中でも「名店の味をご自宅で」という特集が人気だ。昨今の冷凍技術の進化を受けて、「おいしい冷凍グルメ」を定番の特集に追加した。


▲鈴なり 国産たけのこ炊込みご飯の素

レギュラー特集では、バナーのクリエーティブや商品ラインアップを1カ月~2カ月ごとに変えている。サイトのデザインは雑誌のイメージや世界観を崩さないように注力している。高額でハードルが高いと思われないように、親しみやすさなどにも配慮し、デザインのバランスを整えているという。 

今後は冷凍食品の取り扱いを強化し、今年8月までに商品点数を計1300点まで拡充する計画だ。ターゲットである富裕層や超富裕層に向けた展開も計画しており、さらなる成長を狙っている。







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