2023.04.25

柴田屋酒店、初心者取り込む商品訴求に注力 EC売上は順調に推移

社長室 石手洗瑠璃主任

ワインを主軸にさまざまな酒類を販売する柴田屋酒店は、日本初上陸の珍しいワインや、オリジナルの日本酒を販売し、人気を集めている。卸売りがメインだったが、コロナ禍の2020年に自社ECサイトを開設し、売り上げは順調に推移している。

ECサイトでは、ラベルが特徴的なワインを多く取りそろえている。「ワイン選びは難しい」という固定概念を少しでも変えるため、ラベルからワインを選ぶことを勧めている。

ユニークなデザインのラベルなど、アイキャッチの強さが商品を選定する基準の一つになっている。ワインは直輸入しているため、日本初上陸のワインが豊富だ。他社ではそろえていないような商品を多く提供している。

ラベルが特徴的なワインだけでなく、缶に入ったワインも取り扱っている。


▲缶のワイン

「味を前提としつつ、それ以外で誰でも楽しめるようなワインの販売に注力している」(社長室 石手洗瑠璃主任)と話す。

同サイトのターゲットは、ワインがメインのため、30代~50代だ。新たな取り組みとして、若い層にもアプローチできる商品の取り扱いにも注力している。

22年12月、ワインの生産者とメディアをオンラインでつなぐ試飲会を行った。同試飲会では、ラベルが水玉模様やチェック柄など、6~7種類のワインをそろえた。ワインや食品関連以外に、暮らしやファッションに特化したメディアも呼んだという。

「価格、見た目、味わいなどが相まって、今まで付き合いのなかったメディアに取り上げてもらえた。結果、若者の読者をECサイトに引き込むことができた」(同)と話す。

同社は、全国の酒蔵とオリジナルの日本酒を醸造し販売している。飲食店に卸売りをしていた経験を生かし、料理とのペアリングをテーマにした日本酒を造っている。

魚料理と合う日本酒のラベルは、カラフルな魚の柄にしている。ワインと同様に、日本酒を普段飲まない人へのアプローチとしてアイキャッチに注力したという。


▲魚のラベルの日本酒

「ECサイトで販売するため、日常の食事に合わせやすい日本酒にした」(同)と言う。

女性に向けたアプローチとして、2021年6月に「女子会に持っていきたい日本酒」というコンセプトでオリジナルの日本酒を販売した。ラベルにこだわり、女性をターゲットとした広告を出稿した。

デザインやコンセプトがマッチし、約150本以上が広告流入で売れたという。


▲女性をターゲットにした日本酒

「デザインやコンセプトを女性向けに作成したことで、多くの女性に購入していただけた。SNS広告を利用し、しっかり訴求できた成功事例だ」(同)と話している。

4月10日からクラウドファンディングで希少ワインの応援購入の受け付けを開始した。SNSなども活用しファン作りを徹底していきたいという。








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