2023.04.11

【物流支援の導入事例「SBフレームワークス×TFN」】返品を経営者目線で 早期解決がEC企業の成長を後押し

TFN 代表取締役CEO 長岡守氏(写真左)、SBフレームワークス 代表取締役 綿貫浩氏


物流事業を手掛けるSBフレームワークスが、2022年11月から提供している「もの・ことロジ 3PL・返品分析サービス」。同サービスがEC企業の成長を後押ししている。家電製品のEC事業や、ポケットWi-Fiのレンタル事業を展開するTFNは、このサービスを利用する1社だ。TFNの売上高は25億円を突破し、今期もさらなる成長を目指す中、返品管理など物流業務全体を改善できたことが業績に好影響を与えている。TFNは、現状の返品コストが月に50万円ほど発生しており、長岡守社長は「50万円をどう見るかが大切」と話す。両社がどう関わり、成長の後押しとなったのか、TFNの長岡社長とSBフレームワークスの綿貫浩社長に話を聞いた。



――「もの・ことロジ」の導入背景について。

長岡:当社は2015年に通販会社として設立し、ECを起点に電子製品やモバイルルーターのレンタル事業を手掛けています。通販は手探りの状態からスタートしましたが、売り上げは順調に拡大し、2022年2月期の業績は25億円となりました。今期は30億円超を目標に日々奮闘しています。販売チャネルは、モール展開も含めて13サイトを運営しています。

創業当時は、雑居ビルの社内に倉庫を設け、自社で発送業務を行っていました。当初は問題なく対応できていたのですが、売り上げが年々拡大するにつれ、社内運用が難しくなりました。気付けば社内が段ボールの山。これではいけないと物流の委託先を探し始めたというのがそもそものきっかけです。

物流会社の選定にあたっては、SBフレームワークスさんを含め5社から見積もりをとりました。決め手になったのは、親身な対応と、分かりやすい見積りです。作業内容ごとに項目を細分化した見積り提案は物流業界では当然なのでしょうが、細かすぎると判断する側としては分かりづらい。SBフレームワークスさんの見積りは、項目がシンプルで分かりやすい内容でした。

当社はレンタル事業も新たに始め、M&Aも2社に実施し事業を拡大してきました。レンタルの仕組みを提供する場合、物流が鍵を握ります。このレンタルの展開についても、実はSBフレームワークスさんに相談しました。販売スキームも含めて諸々の説明を行い、こうしたい、こんなことはできるか、こうしたらどうですか、などと一緒に考え、納得のいく形にすることができました。モバイルルーターのレンタルは訪日外国人をターゲットにしており、コロナの環境が変わった今、相当な需要が戻りつつあります。その需要に対しても、おかげさまで滞りなく提供できています。

私個人の意見ですが、SBフレームワークスさんを一言で表現するなら「融通が利く」につきます。相談したことに真摯に向き合い柔軟に対応してくださるので、非常に助かっています。

――「もの・ことロジ3PL・返品分析サービス」を利用してどうか?

長岡:売り上げの増加に伴い、一定数の返品が発生しているのですが、これらをすべて社内で管理していくことはリソース的に難しいので、大変助かっています。返品は当社に限らず、どのEC企業にも大なり小なり発生しているでしょう。ただし、返品業務に対する見方は各社で異なると思っています。どこまで見るのかに関しては、経営者の考え方次第だと思っています。

当社でいえば、返品コストは月50万円程度です。月商2億円強という数字に対しての50万円をどう見るか。これは経営者次第です。私はこの50万円が非常に大きな損失であるとみています。返品時のコストが、出荷コストより高いことも理由の一つです。そして返品コストは、金額以上に顧客の損失や、カスタマーサポートなどで余分なコストの発生につながっていると考えるからです。

売り上げ拡大と返品率は少なからず関係があります。つまり、成長中であればあるほど、注意する必要があるのです。また販売アイテムによっても返品理由は異なります。その理由はもしかすると、信用に関わる重大なことかもしれません。返品は顧客の声でもあるため、入念に見ておくべきだと思っています。

当社も、SBフレームワークスさんのサービスを利用するまでは、返品管理がきちんとできていなかったのも事実です。売り上げに直結する他の業務を優先してしまい、返品管理は後回しになっていました。そこで、自社で返品の管理業務がしっかりできないのであれば、しっかり管理してくれるところと組むという判断をしました。安心して任せられるならば、外注できるところは委託するべきだと思っています。 

――倉庫内で返品管理はどうやっているのか?

綿貫:業務的には商品在庫の管理と大きな変わりはありませんが、返品については、動作確認をしたり、着荷した商品の状態を画像でお客さまと共有したりするなど、単品管理をしています。

「もの・ことロジ3PL・返品分析サービス」は、返品にかかわる情報を可視化し、それらを分析・解析した上でお客さまと共有しています。単品ごとの商品の状態だけでなく、返品率や在庫回転率、長期滞留在庫などの指標を可視化して、その分析結果を見ながらお客さまと一緒に改善策を検討しています。

TFNさんには、2022年の夏頃から3PL・返品分析サービスを利用していただいています。TFNさんのように当社のサービスに価値を感じていただけるお客さまとともに、よりサービスを進化させていきたいと思っています。

長岡社長のお話にあったように、返品管理はどうしても後回しにされがちです。しかし、後回しにした結果、いつの間にか会社の収益や信用に影響を与えてしまうこともあります。返品にまつわる情報を可視化し、細かく分析・解析することで、これまで見えてこなかった潜在的な問題に気付くきっかけになります。今後も多くのEC企業を支援していければと思います。


【TFNオンラインストア】
https://tfnmobile.com/business/online_store/

【SBフレームワークス もの・ことロジ】
https://www.sbfw.co.jp/business/monokotologi/





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