2023.03.31

Amazon、次世代「デリバリーサービスパートナープログラム」の運用開始 未経験から配送ビジネスで起業可能

Amazonは3月30日、Amazonの商品を配送する独自の配送ビジネスの起業を支援する次世代の「デリバリーサービスパートナープログラム」(以下:DSPプログラム)の運用を開始したと発表した。従来のDSPプログラムにおける提携パートナーの範囲を拡大し、物流分野の経験や経営経験がほとんどない人の参加も可能となった。Amazonが培ってきた配送・物流分野のノウハウで、日本全国のラストワンマイル配送に携わる起業家と提携する。

Amazonの「DSPプログラム」は、商品のラストワンマイル配送において、「デリバリーサービスパートナー」通称DSPが配送を行うプログラム。Amazonが配送を委託するさまざまな規模の配送業者が、地域に配送業者コミュニティを築き、各自の方法で配送を行い、ドライバーの契約管理・稼働管理・支払い管理などもDSPが担う。一方、Amazonは、DSPがそれぞれの強みを生かしながら安全に配送できるよう、インフラやテクノロジーなどの面からDSPをサポートする。



従来の「DSPプログラム」では、既に配送事業を担っている配送業者がパートナーだったが、このほど提携パートナーの範囲を拡大し、次世代の「DSPプログラム」として運用を開始した。物流分野の経験や経営経験がほとんどない人の参加も可能となり、Amazonの商品を配送する独自の配送ビジネスの起業を支援する。

Amazonロジスティクス 事業本部 本部長 Awanish Narain Singh氏は、今回のプログラム開始について、「今回発表した次世代のDSPプログラムは、日本の物流分野で活躍したい起業家の皆様と連携します。Amazonと連携することで、パートナーの皆様は、起業家としての道を歩むための強固な基盤を築きながら、チームにとって安心・安全で高いモチベーションで働ける環境作りにより注力できます」とコメントした。世界中の小規模事業者がこの次世代のDSPプログラムを通じて生み出した収益は、すでに260億ドル以上になるとしている。

アマゾンジャパンでは、すでに第1弾として新事業を立ち上げた複数のDSPの支援を開始しており、日本全国の起業家へサポートを広げている。今回参画した新しいDSPの中には、経営や配送の分野の未経験者のみならず、既に配送会社を運営しているが、更なる事業拡大を目指す人などさまざまなバックグラウンドを持つ起業家がいる。

その中の1社である、埼玉県のワントラック社の創業者、目羅弘司氏は、今回のプログラムへの参画について、「イノベーションは、中小企業にとって不可欠なものです。新しいビジネスを始めた私にとって、このプログラムでは、円滑な事業開始のプロセス、実践的なガイダンス、Amazon独自のテクノロジーや物流分野の専門知識、そして必要に応じたサポートのおかげで、資本の節約ができただけでなく、起業当初から高いレベルのサービスを提供することができました」と述べた。

Amazonは、配送ネットワークを展開するうえで重要なポイントは、地域社会をよく理解したチームを構築することであり、小規模事業者の方はそれに長けているとの考えを示した。本プログラムでは、DSPが地域社会と連携し、最適な人材を採用・育成する。Amazonは、安定した配送量を確保しながら、物流分野の経験やテクノロジー、プログラムに特化したリソースを提供し、ビジネスの発展をサポートする仕組みにより、DSPとそのチーム、そしてAmazonがお互いの強みを組み合わせることで、日本の物流分野に弾みがつくことを期待しているとした。

DSPプログラムを立ち上げて以来、Amazonは、事業主やドライバーが顧客のために安全かつシームレスに商品を配送できるよう、安全技術やガイダンスプログラム、業務改善に関して、世界中で70億ドル以上の投資を行っている。それにより世界中で3500社以上の小規模物流会社で、10万人以上の雇用を創出することができたとし、今後も配送分野でイノベーションを起こすために様々な取り組みを進める考えを示した。




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