2023.04.01

imperfect、社会課題に取り組みEC売上10倍超 オウンドメディアは月間500万PV突破

佐伯美紗子社長(Ⓒethica brand studio)

菓子やコーヒーなどを販売するimperfect(インパーフェクト)の2022年におけるEC売り上げは前年比10倍超になった。世界の食と農を取り巻く社会課題の解決に取り組む同社が運営するオウンドメディアの閲覧数は、月間500万PVを超えている。サステナブルな取り組みに共感している顧客が、商品を購入してくれているという。

三菱商事の出資を受けて立ち上がった同社は、「Do well by doing good.(いいことをして、世界と社会をよくしていこう)」という活動方針のもと、農家の自立支援や環境配慮への取り組みを通じて生産されたナッツ、カカオ、コーヒーなどを販売している。販売チャネルは表参道の実店舗だけだったが、2020年5月にECサイトを開設した。開設当初は実店舗を知る顧客の利用が目立っていたが、SNSでの発信を強化し、EC売り上げを伸ばしている。

サステナブルな取り組みに共感してくれている人が商品を購入しているという。例えば、売り上げの一部を活用し、環境保全や農家の自立に関するプロジェクトを展開している。顧客が環境・教育・平等の三つから共感できるテーマに投票し、投票数に応じて実行するプロジェクトを決めている。


▲ミツバチの生育環境や農家が抱える課題解決に取り組む

「プロジェクトに参加していただくことで、ブランドへの共感につながる。ファンも増やせていると思う」(佐伯美紗子社長)と話す。

投票の進捗状況をインスタグラムで毎月投稿している。参加したユーザーが投票したプロジェクトの進捗状況を確認できるようにすることで、フォロワーの獲得にもつなげている。

オウンドメディアではサステナブルに関する情報を一日当たり1~2本配信している。PV数は月間500万を超えており、人気メディアとなっている。

ECサイトでの売り上げも伸びているが、まだ実店舗の売り上げの方が大きいという。

「ECサイトは全国の人に買っていただけるツールなので、新規顧客獲得に注力したい」(同)と話す。

オウンドメディアから、ECサイトへの購入導線を作ることが必要だと考えている。

「サステナブルに関心のある人が集まるサイトであるため、当社のECサイトも知っていただき、社会に貢献できるサイクルをつくりたい」(同)と話す。

今後はECサイトをサステナブルに取り組む企業が商品を販売できるプラットフォームにしたいという。すでに実店舗の企画に参加しているパートナー企業がある。その取り組みをECにも発展させたい考えだ。

「さまざまな企業と連携することで、よりよい社会をつくっていきたい」(同)と語る。





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