2020.05.14

「SHOPLIST」売上は1.5%減の245億円 増税・暖冬・コロナの影響受けマイナスに

「SHOPLIST」の重点戦略と現状

クルーズは5月14日、2020年3月期決算を発表した。基幹事業であるファッションECモール「SHOPLIST」の売上高は、前期比1.5%減の245 億8300万円となった。消費増税や暖冬、今年に入ってからは新型コロナウイルスの影響もあったという。営業利益は3億5900万円(前期は3億3500万円の赤字)となった。物流の効率化により、営業利益は大幅に改善している。

クルーズの小渕宏二社長は、「第4四半期(4Q)単体で見ても、売り上げは前年同期比で2.5%下回りました。主な理由として1人あたりの訪問回数が減少したことが挙げられますが、外的要因として消費増税や暖冬による市況悪化により、第3四半期以降に小売業界全体の動向として売り上げが前年比で減少した傾向があるのと、この4Qと足もとの4~5月においても新型コロナウイルスによる影響が出ている可能性があります」と分析する。

営業利益の改善に注力した。物流倉庫の拡大・移転により、2019年3月期は物流費の対売上比率が上昇し、営業利益は赤字に陥った。早急な営業利益率の改善に取り組み、営業利益率を大幅に改善できたという。

「効果が顕著に表れているもののひとつが、物流費の削減です。グループ内子会社の CROOZ EC Partners と連携して倉庫内スペースを共有し、外部からの物流業務の受託等の取り組みを実施しながら、倉庫内の空きスペースを極力無くして効率を高めることで、物流費の対売上比率
は前期4Qで18.7%だったのが、この4Qで15.3%まで下がりました」(小渕社長)と話す。

倉庫の効率化以外にも、送料無料キャンペーンの調整により送料負担を軽減したり、「SHOPLIST」の広告収益を増やしたりしたことも営業利益の底上げに寄与している。

今後は、ユーザーの訪問回数や購入回数を増やすため、品ぞろえの強化に注力する。2020年3月期はユーザー認知度の高い50ショップのオープンを目指し、積極的に活動してきた結果、累計約36社の約47ショップを開設できた。2021年3月期からは、スポーツ・アウトドア系のアパレルブランドやコスメといった、新たなジャンルの商品を拡充する方針だという。

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