2023.02.01

【ECモール 2023年の展望】『ヤフーショッピング』畑中基執行役員「モール統合を機にさらなる新規顧客獲得へ」

ヤフー 執行役員 畑中基氏

【ECソリューションマップ2023「モール&プラットフォーム編」】


ヤフーは2022年、ECモール「ヤフーショッピング」と「PayPay(ペイペイ)モール」を統合し、新生「ヤフーショッピング」を開設した。モール統合を機に、視認性・回遊性の向上やキャンペーン施策などを強化し、2023年はさらなる新規顧客獲得を目指すという。ヤフーの畑中基執行役員に新生「ヤフーショッピング」の開設経緯や現在の状況、クイックコマース(Qコマース)との連携などを聞いた。


――2022年10月に新生「ヤフーショッピング」を開設した狙いは?

当社はこれまで食品やファッションなど、さまざまな商品を取り扱う「ヤフーショッピング」と、その「ヤフーショッピング」から厳選された店舗のみが出店できる「PayPayモール」の2軸で事業を推進してきた。

2つのモールでは、展開しているポイント施策や販促などが異なっており、消費者はどちらのモールで現在、何の販促を実施しているのか、分かりにくいという難点があった。実際に出店者からも「消費者にとって、分かりにくいのではないか」という声も寄せられた。

――新生「ヤフーショッピング」を開設して2カ月間が経過した。手応えはどうか?

各出店者の売り上げや流通総額などは、これから詳細を分析するが、出足は悪くない。出店者からもモールが一本化され、展開するべき販促も分かりやすくなったと評価をいただいている。

――新生「ヤフーショッピング」では、以前行っていたソフトバンクモバイル契約者への10%還元を含む毎週日曜日の高還元施策を廃止した。影響はないか?

正直なところ、モール統合当初は厳しい声が寄せられていたが、現状はほぼない。消費者から理解をいただいている。統合後は「PayPay」払いなら毎日ポイントを5倍還元する施策に切り替えた。物価高の影響もある中で、毎日高いポイントを還元することで、消費者にとってもメリットが大きいはずだと考えた。

このことよりも、毎週日曜日の高還元施策を廃止した背景には、物流の波を一定化させたい狙いがあった。日曜日に高還元ポイント施策を実施すると、必然と日曜日に注文が集中する。配送業者や出店者の負担を抑えたかったのだ。

今後も消費者にとって、いつ商品を購入してもお得なECモールを目指すため、引き続き継続してポイント還元施策を展開していく計画だ。

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