2023.01.30

「楽楽リピート」、新たな顧客分析手法「新CPM分析機能」搭載 売上50億超の通販企業も実践する手法を手軽に

ネットショップ支援室は1月26日、ECカートシステム「楽楽リピート」において、顧客の購入回数や最終購買日といったデータから顧客数の稼働状態や維持状態を分析し、CRMの成果を可視化する顧客分析手法が利用できる「新CPM分析機能」をリリースした。“新CPM分析”の考え方、理論の普及を図り、本質的なCRMに取り組むEC事業者を支援する。2月16日には、新機能リリース記念の無料オンラインセミナーを開催する。

ネットショップ支援室の提供する「楽楽リピート」は、リピート通販・D2C特化型のカートシステム。定期通販で売上を上げるために必要な、カート・CRM・ステップメール・受注管理・顧客対応などに一気通貫で対応する。

このほど、顧客分析手法「新CPM分析」が利用できる新機能「新CPM分析機能」をリリースした。「楽楽リピート」の標準機能での提供となり、利用にあたり追加料金は発生しない。

新CPM分析とは、購入回数や最終購買日といったデータから顧客の稼働状態や維持状態を分析し、「顧客BS」と「ゴールド顧客育成マップ」でCRMの成果を可視化する顧客分析手法。「新CPM分析機能」も顧客を資産として捉える「顧客BS」機能と、顧客推移の全体像を可視化する「ゴールド顧客育成マップ」機能を備える。

「顧客BS」機能では、現在の継続率(顧客維持率)を元に、5年先までの顧客数と売上を予測・表示する。顧客BSのポイントは、「新規顧客を獲得せずに既存顧客だけで売上を構築するとどうなるか」を予測する点にあるとし、ショップあるいはブランドを支持し、ファンになってくれた人の人数(稼働顧客数)と、得られる売上(5年間の売上累計額)をCRMの成果として数字で測ることができる。


▲「顧客BS」機能のイメージ

さらに顧客BSは、稼働顧客の離脱による売上減少の兆候を察知し、原因特定や対策を講じて歯止めをかけるための役割を果たす。顧客維持率と売上は大きく関係している。顧客数が減り始めてから売上が下がるまで3カ月~半年くらいタイムラグがあるとされており、日々の売上やLTVのような指標だけでなく、定期的に顧客数や顧客維持率の変化を見ることが重要だとしている。

「ゴールド顧客育成マップ」機能では、F1~F5までの顧客分類ごとの維持率・離脱率・復帰率をマップにし、最終的に新規獲得顧客がどのくらい「F5(ゴールド顧客)継続」まで残存するかを「残存率」という指数で表す。残存率は、新規獲得に依存したEC運営になっていないかどうかを判断する指標になる。


▲「ゴールド顧客育成マップ」機能のイメージ

さらに前述の顧客BSと併用して、CRMのPDCAサイクルを回していくことも可能だ。例えば顧客BSで顧客維持率の低下(=継続率の低下)が見られた場合、ゴールド顧客育成マップを用いて維持率・離脱率・復帰率を確認し、どのグループに対するCRM施策に改善の余地があるのかを判断できる。

新型コロナウイルスの流行、広告代理店の不正発覚・逮捕、薬機法改定などさまざまな環境変化を受け、無理な新規顧客獲得により本質的ではない売り上げを作ってきた事業者は淘汰されてきた。人口減少や価値観の多様化などを含むさまざまな要因により新規獲得コストが高騰するなか、改めて既存顧客の維持・育成(CRM)を重視する事業者が増えてきている。こうした状況を受け、本質的なCRMに取り組む通販事業者を支援すべく、機能開発・提供を通して“新CPM分析”という考え方、理論そのものを世の中に普及することが重要であると考え、今回の開発に至ったとしている。

多くの通販事業者が、「ネットショップの運営において、LTVの向上は切っても切り離せない」と考えているにも関わらず、「既存個客のLTVがなかなか伸びない」「LTVを重視しているが、思うようにKPIを達成できない」といった課題を抱えている。LTV向上には、優良顧客を育成するCRMが欠かせないことから多くの企業が取り組むものの、「成果が見えにくい」「成果が出るまでに時間がかかる」「やるべきことが絞れない」の3つの問題点からCRMを効果的に活用できず、売り上げアップにつながっていないという実情がある。

本来CRMは、長期的・総合的に売上向上に寄与するものであり、その効果をダイレクトに測ることは難しいとされている。LTVはわかりやすい指標ではあるものの、LTVだけをCRMという長期的手法の指標として使うのには限界があることに着目し、「新CPM分析機能」では、LTVの他に「顧客維持率」「稼働顧客数」「顧客残存率」の新たな指標を用いてCRMの成果を可視化する。

新機能のリリースを記念し、2月16日に無料のオンラインセミナーを開催する。




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