「ヤフーショッピング」に特化したコンサルティング事業を行うアルドの佐藤英介代表は2023年1月、書籍「Yahoo!ショッピング完全攻略ガイド」を出版した。「ヤフーショッピング」に精通する佐藤代表にモールの展望や戦略を聞いた。
2022年の「ヤフーショッピング」は、「PayPayモール」との統合、売り上げの高かった日曜日キャンペーンの中止など、大きな動きがあった。2023年に変更が分かっている大きな内容は二つある。
1つ目は、今年4月に商品画像ガイドラインを開始すると発表した。当初は楽天よりも厳しい内容を発表していたが、文字割合が20%以上でも商品画像を変更しなければ、しばらくはペナルティーの対象にならない見込みだ。
2つ目に、定期購入機能のリリースを予定しているが、売り上げ拡大を期待できる内容になっている。同機能は楽天のような商品ページが別になる形式ではない。アマゾンのように、同じ商品ページに通常購入の買い物かごと、定期購入の買い物かごが表示される形式で、顧客が利用しやすいデザインになっている。
リピートされやすい商品を扱っている店舗は、積極的に活用するのがお勧めだ。定期購入機能のリリースは1月末の予定だが、少し延期されるかもしれない。
売上伸ばす2つの対策
「ヤフーショッピング」で2023年に売り上げを伸ばすための対策は、2点あると考える。
1点目は検索経由のアクセス対策だ。「ヤフーショッピング」の検索では優良配送(2日以内に顧客に配達できる設定)でないと上位に表示されにくくなっている。この傾向は2023年も続きそうなので、社内体制の強化や外部物流の活用を行う必要がある。
2点目は状況変化をすぐにキャッチアップすることだ。「ヤフーショッピング」は変更が多く、例えば一番売れるイベントである「超PayPay祭」でも、一番お得な日を最終日だけにしたり、期間中の毎週日曜日にしたり、土日の2日間にするなど、さまざまなパターンを試していた。
2023年はLINEやPayPayと連携したキャンペーンが強化されると予想している。こうした変化があってもすぐ対応できるように、情報収集をするだけでなく、情報交換をしっかり行っていくのが重要になると考えている。