2020.05.08

ファンケル、中国の取引先から調達したマスクを5月12日から販売 今秋にはオリジナルマスクも

国薬国際から届いたマスクと感謝の意を表すファンケル従業員

健康食品・化粧品通販のファンケルは5月7日、自社ECサイト「ファンケル オンライン」で不織布マスクの販売すると発表した。5月12日から中国の健康食品の販売代理店である中国の国有企業、中国国際医薬衛生有限公司(国薬国際)から調達した不織布マスク3種類(50枚入り、3190円~3590円<税込>)を販売する。ファンケルは今秋をめどに、オリジナルマスクの販売も開始する計画だ。

今回販売するのは「不織布マスク 大人用(サイズ:175×95mm、50枚入り)」(3590円<税込>)、「不織布マスク 女性・子供用(サイズ:145×95mm、50枚入り」(3590円<税込>)、「不織布マスク 大人用中国語パッケージ(サイズ:175×95mm、50枚入り:個包装)」(3190円<税込>)の3種類。


「不織布マスク 大人用」3590円<税込>
 

「不織布マスク 女性・子供用」3590円<税込> 


「不織布マスク 大人用(中国語パッケージ)」3190円<税込>

ファンケルの会員には5月12日から、順次メールなどで「不織布マスク 大人用」「不織布マスク 女性・子供用」の販売開始を案内し、注文を受け付ける。一般顧客向けには、5月12日10時から「不織布マスク大人用 中国語パッケージ」の事前登録の受け付けを開始する。注文可能となった時点で登録しているメールアドレスにファンケルからその旨を連絡する。

1回の購入で各3箱まで注文できるようにする。転売や買い占めなどを防ぐため、不正や異常な注文と判断した場合は、注文をキャンセルする。商品は5月中旬から、順次配達する予定。送料はファンケルが負担する。

中国企業との絆から調達が実現

 
今回のマスクの調達は国薬国際との絆から実現したという。今年1月、中国の武漢で新型コロナウイルスの感染が拡大していると聞き、ファンケルは2月1日、国薬国際に対してマスク13万7200枚、防護服3000着、保護ゴーグル2000個、手袋6000個などの支援を行った。その後、3月に入り、日本でも新型コロナウイルスの感染が拡大し、マスク不足が顕在化すると、今度は国薬国際から5万枚のマスクが届いた。


ファンケルが送ったマスクなどを受け取る国薬国際のスタッフ

ファンケルはさらに、マスク不足に困っている顧客のためにマスク調達の可否を打診したところ、国薬国際が代金を立て替えて調達してもらうことができたという。今回のマスク販売を含め、今後も国薬国際と社会的な支援と事業推進の両面で協業を行っていく考えだ。

販売だけでなく寄付も


マスク不足を解消するため、販売だけでなく、厚生労働省の新型コロナウイルス対策本部に医療機関で不足している高機能マスク1万枚を寄贈する。子供を預かる保育所施設の安心・安全のため、保育所の全国団体である社会福祉法人日本保育協会に、不織布マスク10万枚を寄贈する。日本保育協会への寄贈にあたっては、ファンケルの従業員2613人が社会貢献への活用のために毎月積み立てている「もっと何かできるはず基金」から100万円を寄付し、不足分をファンケルが拠出する。

顧客からも製品の購入時に付与している1ポイント=1円の寄付を募り、500ポイントから受け付ける。株主優待にも①100~200株未満は3000円②200株以上は6000円のマスク寄付を新設して、寄付の賛同を募る。集めた寄付は、1カ月ごとにまとめて、翌月中旬には医療機関などへマスクを届けるために使う。

ファンケルの島田和幸CEOは、「今回、当社ではマスク不足という『不』の解消に取り組むため、マスクの販売に乗り出します。これは、中国での健康食品事業のパートナー、中国国際医薬衛生有限公司と、新型コロナウイルスの感染拡大下での相互支援で築いた強い絆を通じて、実現したものです。販売開始の決定後、『ALL-FANCL,ONE-FANCL」を合言葉に、緊急事態宣言下での3割出社など困難な状況で、全社員が一丸となり、輸送、通関、検品、受注体制、物流などの課題をクリアし、3週間で販売を実現しました。今回の取り組みが、当社の創業理念『正義感を持って世の中の不を解消しよう』を具現化、マスクに関する多くのお客様の不安や不便を解消し、現在のコロナ禍から来るべき『アフターコロナ』の世界への架け橋となる『希望のマスク』となることを強く願っています」とコメントしている。

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