2022.11.09

無人自動配送ロボットによる個人向け配送サービスの実証実験を開始 京セラ・石狩市・ヤマト運輸が実施

京セラコミュニケーションシステム、北海道石狩市、ヤマト運輸は11月8日、北海道石狩市緑苑台東地区の一部エリアの公道(車道)において、無人自動配送ロボットを活用した個人向け配送サービスの実証実験を開始した。社会実装に向けた技術・運用・事業面の検証を行う。

京セラコミュニケーションシステムは、公道を走る自動走行ロボットを活用したモビリティサービスの開発に取り組んでおり、深刻化するラストワンマイル配送における人手不足の解消や、移動や買い物に困っている市民の支援など、地域課題・物流課題の解決に向け、地方自治体と協力し、実用化に向けた技術開発・サービスの検証を行っている。

このほど、北海道石狩市、ヤマト運輸とともに、無人自動配送ロボットを活用した個人向け配送サービスの実証実験を開始した。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募し、2022年6月に京セラコミュニケーションシステムが採択された、「革新的ロボット研究開発基盤構築事業/自動配送ロボットによる配送サービスの実現」の取り組みの一環となる。

本実験では、ヤマト運輸のスタッフが無人自動配送ロボットのロッカーに宅急便を格納。受取人に、荷物の配送予定をLINEで通知する。無人自動配送ロボットは、受取人が事前に指定した受け渡し場所に移動し、受取人は無人自動配送ロボットのタッチパネルを操作し、ロッカーから荷物を引き取ることができる。なお、走行中は遠隔から監視者がモニタリングし、状況に応じて無人自動配送ロボットを遠隔操縦する。


▲無人自動配送ロボット

実験における各社の役割は、京セラコミュニケーションシステムが実証実験に関する企画・管理・調整、無人自動配送ロボットの開発・運行管理、石狩市が実証実験の実施地域との調整、ヤマト運輸が無人自動配送ロボットを活用した個人向け配送サービスの実施事後評価の支援をそれぞれ担う。

実験の実施日は11月8日~11月下旬の平日。走行エリアは、北海道石狩市緑苑台東地区の一部エリアの公道(車道)で、走行ルーツの総延長はおよそ5Km。使用する配送ロボットは、走行中にCO2を排出しないバッテリー駆動の配送ロボットを活用する。


▲走行エリア

EC市場の拡大など宅配需要が増加する一方、少子高齢化・人口減少などによる労働力不足に対応した配送の担い手の持続的な確保が物流の大きな課題となっている。無人自動配送ロボットの活用は、人手不足が深刻化するラストマイル配送の課題解決や、「非対面・非接触」での荷物の受け取りなど多様化するニーズに対応する技術として期待が高まっていいるとし、本実証実験を通じて、社会実装に向けた技術・運用・事業面の検証を行い、新たな配送サービスの実現と持続可能な地域社会への貢献を目指す。

京セラコミュニケーションシステムは、今後も無人自動配送ロボットを活用した地域物流支援サービスの実用化に向けた実証実験を継続し、次世代の地域づくりに貢献するとし、地域特性に対応した無人自動配送ロボットの研究・開発を進める考えを示した。




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