バロックジャパンリミテッド、EC売上1.8％減の77億円 店舗と連携強化で下期業績回復

衣料品販売のバロックジャパンリミテッドの2020年2月期のEC売上高は、前期比1.8％減の77億8700万円だった。店舗とECの連携を強化した下半期に業績が回復したことで微減にとどめたとしている。

ECモールの売り上げは、値引き販売を抑制したことにより同5.3％減だった。自社ECサイトの売り上げは、店舗との連携で同1.1%増となった。
　
2019年2月期は歌手の安室奈美恵が着たコートがヒットしたが、今上半期は目玉商品を打ち出せずに低調だった。下半期は8月に商品ページを見て、ほしい商品がどこの店舗にあるかを表示する機能を追加した。12月からは、店舗とEC在庫を一元管理し、適切な在庫量を確保し、品切れや欠品などを防いだ。同時に、ECサイトで販売している商品の店頭決済も可能にした。店舗で商品を試着した顧客がECで購入し、店舗で決済している。店舗からECサイトへの顧客の誘導を増やし、EC売り上げの回復につなげた。現在、直営店を中心に主力ブランドの「AZUL　by　moussy（アズールバイマウジー）」などで対応している。
　
2021年2月期は増収転換を目指す。同社が提供するアプリから、店舗とECでの購入履歴や属性データを活用した施策を展開し、ECサイトの集客を強化していく構えだ。
　
新型コロナウイルスの感染拡大の影響については、生産拠点の過半数を占めている中国から日本や東南アジアに拠点を移していくことも検討している。