2022.09.14

「北欧、暮らしの道具店」運営のクラシコム、4年で売上2倍の51億円 オリジナル商品が好調、売上比率50%超に

青木耕平社長が決算説明を実施

生活用品や雑貨などを販売するECメディア「北欧、暮らしの道具店」を運営するクラシコムの2022年7月期における売上高は、前期比13.9%増の51億6300万円だった。物販売り上げの半数を占めるオリジナル商品の販売が好調だった。売上高は4年で2倍超に拡大している。

クラシコムの事業は、キッチン用品やインテリア雑貨、アパレルを中心に物販を行う「D2Cドメイン」と、メディアの訴求力を生かしてクライアントのPR支援を行う「ブランドソリューションドメイン」の2種類で構成している。両ドメインとも売上高は堅調に推移したという。



「D2Cドメイン」の売上高は同14.1%増の48億6000万円だった。オリジナルブランド「KURASHI & Trips PUBLISHING」やコスメの新作アイテムが好評を博したほか、既存商品の積極的な再販売、北欧食器の復刻版の展開などが売り上げ拡大に寄与した。


▲オリジナル商品比率が50%に上る

「『KURASHI & Trips PUBLISHING』の新商品として『気持ちに寄り添うブラックフォーマル』という冠婚葬祭向けのアイテムを発売したところ、即完売となった。『シンボリックネイルカラー』は大ヒットと言っていい売れ行きとなっている」(青木耕平社長)と話す。


▲新商品が好調でD2Cドメインが増収

「ブランドソリューションドメイン」の売上高は同10.9%増の3億300万円だった。新規や既存のクライアントとの取引が拡大し、売上高は堅調に推移した。


▲ブランドソリューションドメインの好調要因

顧客接点の核となるスマホアプリのダウンロード数は、累計216万件(2022年7月末時点)になった。アプリ経由の注文数は、全体の約57%を占めている。



営業利益は同8.0%増の8億4100万円、経常利益は同6.7%増の8億5000万円、当期純利益は同1.7%減の5億6100万円だった。2021年7月期は所得拡大促進税制の税額控除により、税率が低減したため、その反動で2022年7月期の当期純利益がマイナスになったという。

スマホアプリのダウンロードを訴求するため、広告施策を強化したことで、販売費・一般管理費が同11.5増の14億2000万円となった。

2023年7月期の売上高は、同12.4~17.1%増の58億100万円~60億4400万円を計画している。営業利益は同3.0~7.3%増の8億6600万円~9億300万円、経常利益は同2.3~6.6%増の8億7000万円~9億600万円、当期純利益は同7.2~11.7%増の6億100万円~6億2600万円を見込んでいる。

「資源高や地政学的要因で外部環境が不透明なため、業績予想は幅を持って出している。基本的には上限を目指して動いている」(同)と話す。







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