2022.07.15

急拡大の『菓子EC』注目株に迫る!「Cake.jp」「パンスク」「もち吉」の戦略とは?


「もち吉」、売上5%増の25億円 商品開発と広告強化で増収維持


おかきの通信販売を手掛けるもち吉は、「新規顧客獲得のための商品開発」「効果的な広告運用」の2本柱で事業を推進し、増収を維持している。2022年2月期の通販売上高は前期比5%増の25億円だった。

コロナ禍の巣ごもり需要を受けて、新商品の開発に着手した。2020年に、人気のおかきを詰め合わせた「おやついちばん 大箱」(税込2300円)の販売を開始。約10種類の人気商品を簡易包装で発送している。フォーマルギフトではなく、家族間の贈り物やカジュアルギフトとしての利用を見越して開発した。


▲「おやついちばん 大箱」

「2020〜2021年は、緊急事態宣言の発令などがあり、外出が厳しい時期が多かった。帰省すら難しかった。『この状況において喜ばれる商品は何か』を考えた結果、ちょっとした贈り物に最適な商品を開発することが必要だと考えた」(通信販売部門 川端宣智部門長)と振り返る。


▲通信販売部門 川端宣智部門長

実際に祖父母が孫へ贈ったり、母が一人暮らしをしている子どもへ贈ったりする機会に利用されたという。年間での販売ではなく、歳暮と中元に限定して販売することで、お得感を伝えることができた。前期における「おやついちばん 大箱」の販売数は、5万箱を超えた。

もち吉の顧客層は40〜60代が最も多い。そのため、前期から今期にかけては新たに顧客の電話番号とひも付けた「LINE」のターゲティング広告も活用した。

「LINE」のターゲティング広告では、もち吉が管理している電話番号をLINEに登録しているユーザーに対して、「LINE」のニュース画面などに広告を表示できる。過去に購入した顧客へ再度、購入を促すため、ターゲティング広告を活用している。

「全ての既存顧客へ、当社のことを『リマインド』する効果を期待している」(同)と話す。

具体的な実績は公表できないというが、運用している広告の中で最も費用対効果が高いという。





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