2022.07.14

シンガポールの後払いサービス「Atome」が日本上陸 「3回払い」「クロスボーダー決済」でオンオフの購買促進

記者発表会の様子

シンガポール発のBNPL(後払い決済サービス)「Atome(アトミ)」はこのほど、グローバルで10カ国目となる日本国内で事業を開始した。7月6日に都内で記者発表会を開催、来日したデイビッド・チェンCEOが日本での事業について明らかにした。

「アトミ」は、2017年にインドネシアでサービスを開始したのを皮切りに、アジアを中心に加盟店を広げ、現在までに10の国と地域、1万の加盟店、2700万人の登録ユーザーを抱えるBNPLサービス。グローバルでは、ファッションの「ZARA」やナイキ、アディダスなどのブランドに導入している。美容や生活関連、プラットフォーム、旅行など幅広いジャンルで導入が進んでいるという。


▲来日したデイビッド・チェンCEO
 
導入企業では、平均購入額が3割増となり、7割以上がクレジットカードを持たないミレニアム世代やZ世代だ。スマホアプリからの送客や安定したリピーターを獲得できる点を強みとする。

専用のスマホアプリから約70秒で登録ができるほか、即時与信で審査が承認される。柔軟な決済手段と決済回数に対応して差別化を図っている。ユーザーとしては分割手数料の負担がないほか、「Atomeポイントプログラム」として、会員特典を付与している。
 
加盟店のECサイトでは「プライスディバイダー」という3回払いの価格を表示することで転換率の向上につなげている。オムニチャネルに対応し、店舗やECサイトの双方を持つ企業への提案を進める。
 
アジアのユーザーが国内に来日した際に、現地通貨のまま決済ができる「クロスボーダー」決済としては、「唯一のBNPL決済」(日本法人のAtome Japanの依田寛史ゼネラルマネージャー)と言う。同時に、日本の加盟店がアジア向けに販売する際に現地通貨で決済が可能だ。


▲Atome Japanの依田寛史ゼネラルマネージャー

チェンCEOは「当社は日本市場においては新参者だが、とても重要な市場とみている。年内中にかなりの加盟店を獲得できると考えている。加盟店や日本の消費者に対しても貢献していきたい」と話した。



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